今週の注目ポイント: 好調な米国経済指標が続き、USD/JPYは162円付近で推移

週初に米国株と日本株は堅調に推移しましたが、AI関連株のバリュエーションに対する懸念が重しとなり、最終的に市場は弱含んで週を終えました。SpaceXはIPO価格を下回り、週間で10%以上下落しました。一方、米国のGDPや耐久財受注が好調だったことに加え、Core PCEインフレ率も依然として高い水準にあることから、年内に少なくとも1回の米利上げが行われるとの見方が残り、米ドルは底堅く推移しました。USD/JPYは何度も162円付近を試しましたが、日銀による介入はありませんでした。金は一時4,000ドルを下回った後に反発し、ビットコインは引き続き上値の重い展開となりました。原油価格は、中東からの供給再開を巡る交渉を市場が注視するなかで下落しました。

主なイベント予定

2026年6月29日(月)日本 小売売上高、建設工事受注

2026年6月30日(火)日本 失業率、鉱工業生産、中国 製造業PMI、英国 GDP、米国 S&P/ケース・シラー住宅価格指数、シカゴPMI、CB消費者信頼感指数

2026年7月1日(水)豪州 S&Pグローバル製造業PMI、住宅建設許可件数、日本 日銀短観大企業製造業業況判断、S&Pグローバル製造業PMI、EU HCOBユーロ圏製造業PMI、CPI、米国 S&Pグローバル製造業PMI

2026年7月2日(木)豪州 貿易収支、EU 失業率、米国 非農業部門雇用者数、製造業受注

2026年7月3日(金)豪州 S&Pグローバルサービス業PMI、日本 S&Pグローバルサービス業PMI、EU HCOBユーロ圏サービス業PMI、英国 S&Pグローバルサービス業PMI、米国 独立記念日休場

USD/JPY(ドル円)

ドル円足チャート(ボリンジャーバンドと10日移動平均線)

先週の振り返り
予想を上回る米国経済指標と、年内に米国の利上げが行われるとの見方が強まったことで、USD/JPYは先週も上値を試す展開となりました。日銀による為替介入への警戒感は残りましたが、162円付近が上値の抵抗となりました。

テクニカル分析
上昇基調はまだ強く、10日移動平均線も上向きの状態が続いています。ただし、ボリンジャーバンドの上限と162円付近が抵抗となっており、この水準では買い手がやや慎重になっていることが分かります。

今週の見通し
上昇基調は続いているため、短期的には下がったところを買う戦略がまだ機能しやすい状況です。ただし、162円付近の抵抗が続く場合や、USD/JPYが10日移動平均線を下回る場合には、短期的な売りの機会になる可能性があります。

GBP/JPY(ポンド円)

ポンド円日足チャート(ボリンジャーバンドと10日移動平均線)

先週の振り返り
GBP/JPYは、円安がさらに進んだにもかかわらず、週を通してほぼ横ばいで終えました。英国首相の辞任と、予想を下回る英国経済指標がポンドの重しとなり、GBP/JPYの上昇は限られました。

テクニカル分析
先週の反発は弱く、下向きの10日移動平均線が引き続き上値を抑えています。このため、短期的にはGBP/JPYが強い反発を作るのは難しい可能性があります。

今週の見通し
今週は、横ばいから下落方向の値動きになりやすいと見られます。市場は、政治の不透明感や新しい英国首相が英国経済に与える悪影響を見極めようとしています。

EUR/USD (ユーロドル)

ユーロドル日足チャート(ボリンジャーバンドと10日移動平均線)

先週の振り返り
EUR/USDは先週も売りが続きました。米国の経済指標が強かった一方で、欧州の経済指標は弱く、米国と欧州の景気の差が意識されました。これにより、米国の利上げ期待が高まり、EUR/USDは今年の安値を更新しました。

テクニカル分析
週後半には、ボリンジャーバンドの下限が短期的な買いのきっかけとなりました。しかし、反発は下向きの10日移動平均線で止められました。これは、売り手がまだ主導権を握っており、反発してもすぐに上値を抑えられやすいことを示しています。

今週の見通し
EUR/USDのテクニカル面とファンダメンタルズ面の見通しは、どちらも引き続き弱い状態です。そのため、今週は売りの機会を探す方がよさそうです。10日移動平均線付近まで反発した場合は、売りを検討する水準になりやすいでしょう。

ナスダック

ナスダック指数日足チャート(ボリンジャーバンドと10日移動平均線)

先週の振り返り
ナスダックは先週も過去最高値を上回ることができませんでした。AI関連企業の割高感への不安が引き続き市場心理の重しとなりました。また、年内に米国の利上げが行われる可能性も意識され、成長株への買い意欲を弱める要因となりました。

テクニカル分析
10日移動平均線はまだ横ばいで、ボリンジャーバンドの下限も近い位置にあります。これは、レンジ相場が続いていることを示していますが、下落圧力は少しずつ強まっています。

今週の見通し
市場が新高値を付けられなかったことで、大きめの下落リスクは高まっています。今週は、上昇したところで売りの機会を探す戦略の方がよさそうです。

金 (ゴールド)

金日足チャート(ボリンジャーバンドと10日移動平均線)

先週の振り返り
金は先週、4,000ドルを下回りました。市場では、年内に米国の利上げが行われる可能性が意識され始めたためです。ただし、週末にかけて価格は反発しました。下がった水準では、中央銀行による金買いが続くとの見方が支えとなりました。

テクニカル分析
下落基調はまだ強く、最近は10日移動平均線が上値の抵抗となっています。ただし、4,000ドル割れは長く続かず、週後半にはボリンジャーバンドの下限が短期的な買いのきっかけとなりました。

今週の見通し
4,000ドル台を回復したことは良い材料ですが、米国の利上げリスクと下向きの10日移動平均線が、引き続き金の重しとなっています。価格が10日移動平均線を下回っている間は、今週も上昇したところで売りの機会を探す戦略の方がよさそうです。

今週の注目材料

金は回復できるかどうかが注目され、原油価格も中東情勢の緊張緩和を背景に、さらに下落が続くかが焦点となります。株式市場も重要な局面にあり、投資家は最近の高値を維持できるか、あるいはAI関連株のバリュエーション懸念によって売り圧力が強まるかを見極めようとしています。金曜日は米国独立記念日の祝日となるため、今週は短縮取引週となり、木曜日に発表される米国雇用統計が市場にとって最も重要なイベントになります。

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