トレードコーチに聞こうVol.13:オーバートレードを減らし、安定した取引を目指すためのルール

このFintokeiトレーディングコーチシリーズは、毎週1人のトレーダーの実際の悩みに答える、実践的なコーチングコンテンツです。
ここで取り上げるのは、ポジションの大きさの管理、利益の伸ばし方、感情と資金規模の関係など、経験を積んだトレーダーが次の段階で直面する課題です。単なるアドバイスにとどまらず、取引データや行動パターンを分析しながら、具体的な改善のヒントを提示していきます。
トレードはスポーツに似ています。優れた選手はコーチとともにパフォーマンスを振り返り、小さな修正を積み重ねることで成長します。トレーダーも同じプロセスで成長できる——このシリーズはその考えから生まれました。
コーチからの回答
まずは「利益」ではなく「ルールを守ること」を目標にする
リジュンさんの場合、まず改善したいのは勝率そのものではなく、トレードの一貫性です。 1日に10回以上取引し、エントリーを十分に待てていない状態では、 現在の勝率が手法そのものによるものなのか、ルールを守れていないことによるものなのかを判断することが難しくなります。
そのため、一度トレードをシンプルにしてください。 新しいインジケーターや複数の手法を追加するのではなく、一つのシンプルな戦略を決め、 その条件が揃うまで待ってからエントリーすることを最優先にします。
この段階では、利益や勝率を追いかける必要はありません。 「今日は勝ったか、負けたか」ではなく、「決めたルールを守れたか」を毎日の評価基準にしてください。
大切な考え方
今の目標は「利益を出すこと」ではなく、「同じルールを繰り返し実行できるトレーダーになること」です。 結果は一旦忘れて、まずプロセスを安定させましょう。
トレードをシンプルにする
市場・時間・取引回数を制限する
現在はFXと金を取引していますが、まずは一つの市場だけに集中することをおすすめします。 同時に見る市場を減らすことで、「何か取引できるものはないか」とチャンスを探し続ける状態を避けやすくなります。
さらに、チャートを見る時間も1日1時間程度に限定し、1日の取引回数を1〜3回までにしてみてください。 取引できる回数が限られていると、一つひとつのエントリーを慎重に選ぶ必要が生まれます。 これは「待てない」という課題を改善するための良いトレーニングになります。
最初のルール例
- 取引する市場は1つだけにする。
- チャートを見る時間を1日1時間に限定する。
- 1日の取引回数は1〜3回までにする。
- 使用する分析方法・インジケーターを一つのシンプルな組み合わせに絞る。
- エントリー条件がすべて揃うまで取引しない。
勝率より先に確認すること
ルール通りに取引した結果を集める
勝率3割という数字だけを見て、すぐに戦略を変更する必要はありません。 まず確認すべきなのは、その3割という結果が「決めたルールを守ったトレード」から生まれたものかどうかです。
エントリーを待てず、利確もその場の感情で早めているのであれば、 現在の結果だけでは戦略の良し悪しを正確に評価できません。 まずは同じ条件でトレードを繰り返し、ルールを守った取引だけの結果を記録してください。
デモトレードに戻るのではなく、実際のトレードでリスクを十分に小さくしながら、 ルールを守る練習を続ける方法もあります。 金額ではなく、エントリー条件・損切り・利確条件を事前に決め、それを実行できたかを記録しましょう。
毎回確認すること
- エントリー条件が揃うまで待てたか。
- 事前に決めた場所でエントリーしたか。
- 損切りと利確の条件をエントリー前に決めたか。
- 含み益・含み損を見て途中でルールを変えなかったか。
- 1日1〜3回という取引回数を守ったか。
次のステップ
利益が安定してから、少しずつ自由度を増やす
最初からスキャルピングとデイトレード、FXと金、1日10回以上の取引をすべて管理しようとすると、 判断する回数が多くなり、ルールを守ることが難しくなります。 まずは制限を設けた環境で、一つの戦略を安定して実行できる状態を作りましょう。
その状態で継続してルールを守れるようになり、結果として利益も安定してきたら、 必要に応じて取引回数、取引時間、取引する市場を少しずつ増やしていけば十分です。 一度にすべてを増やすのではなく、一つずつ変更し、その影響を確認してください。
まとめ
リジュンさんは、まず勝率3割という結果を改善しようとするのではなく、 「一つの市場・一つのシンプルな戦略・1日1時間・1日1〜3回」という環境を作り、 決めたルールを守ることに集中してください。 利益や勝率は一旦横に置き、ルール通りの取引を継続できることを最初の目標にします。 その状態で安定して利益を残せるようになってから、必要に応じて取引回数、時間、市場を段階的に増やしていきましょう。
パフォーマンス分析
1. 全体の推移
今回の結果でまず注目したいのは、643回という非常に多い取引回数です。週に100回以上のペースでトレードしており、明らかにオーバートレードの傾向が見られます。取引回数が多すぎると、本来のエントリー条件が揃うまで待つことが難しくなり、質の低いエントリーが増えやすくなります。
また、勝率は23%と低く、現在の戦略には改善が必要です。リスクリワードは2.47と、勝ったトレードでは比較的大きな利益を取れているものの、4回に1回程度しか勝てていないため、現在のエントリー精度では安定して利益を残すことが難しい状態です。
損益曲線を見ると、一時的に回復する場面はあるものの、その後再び大きなドローダウンを繰り返しています。特に後半は損失が急速に拡大し、最終損益は-1,699,804円となっています。また、最大連敗が78回に達していることからも、単に一時的な不調として考えるのではなく、エントリー条件や戦略そのものを見直す必要があります。
今後は、取引回数を増やして損失を取り戻そうとするのではなく、まずトレード回数を大幅に減らすことを優先してください。例えば、1日1〜3回程度までに制限し、一つの市場・一つのシンプルな戦略に絞り、条件が完全に揃った場面だけでエントリーします。
現段階では利益を追うことよりも、「待つこと」と「同じルールを守ること」が重要です。取引回数を減らしたうえで同じ戦略を継続し、ルール通りに実行したトレードの勝率やリスクリワードを改めて検証しましょう。その結果でも勝率が低い状態が続くのであれば、エントリー条件を含めた戦略自体を改善する必要があります。
2. 市場別のパフォーマンス
市場別の結果を見ると、今回記録されている損失はすべて金(XAUUSD)で発生しており、合計損失は1,699,804円となっています。ただし、この結果だけで「金を取引すること自体が問題」と判断する必要はありません。より重要なのは、取引回数が多すぎないか、そして一つひとつのエントリーが明確な条件に基づいているかという点です。
金が最も慣れている市場であれば、今後も金に集中して取引すること自体は問題ありません。むしろ、一つの市場に絞ることで、値動きの特徴やボラティリティ、サポート・レジスタンスやトレンドラインへの反応などをより深く理解できるようになります。
一方で、今回の結果では取引回数が非常に多くなっています。そのため、今優先すべきなのは市場を変更することではなく、オーバートレードを減らすことです。取引回数を増やしても良いチャンスが増えるわけではなく、常にエントリー機会を探すことで、条件が十分に揃っていない場面でも取引してしまう可能性があります。
今後も金を取引して構いませんが、まずは1日1〜3回程度の質の高いトレードに絞り、事前に決めた条件がすべて揃った場合のみエントリーすることをおすすめします。まずは一つの市場、一つのシンプルな戦略で安定して利益を残せる状態を作り、その後、必要に応じて取引回数や取引市場を増やしていきましょう。
3. 曜日・時間帯別のパフォーマンス
曜日別の結果を見ると、火曜日のみ+192,555円と利益になっている一方、月・水・木・金曜日は損失となっています。特に水曜日は-1,245,456円と損失が突出しており、特定の曜日に大きな損失が集中しています。
時間帯別ではさらに明確な傾向があります。朝(8:30〜15:00)は+115,113円、夕方(20:00〜23:00)は+128,848円、夜(23:00〜8:30)は+243,775円と利益を残している一方、昼(15:00〜20:00)だけで-2,187,540円の大きな損失となっています。
ただし、この結果だけを見て「水曜日や15:00〜20:00は取引しない」と決めるよりも、まずオーバートレードを減らし、取引する時間を限定することを優先してください。現在は取引回数が非常に多いため、時間帯ごとの成績にも、エントリーを待てずに繰り返し取引している影響が含まれている可能性があります。
まずは1日の取引時間を1時間程度に限定し、1日1〜3回の質の高いトレードだけに集中することをおすすめします。その状態で一定数のトレードを記録してから、改めて曜日・時間帯別の成績を比較してください。ルールを守ったトレードでも特定の時間帯だけ継続して成績が悪いのであれば、その段階で取引時間から外すことを検討するとよいでしょう。
4. 資金管理
今回のデータを見ると、1回のトレード単位でのリスクリワードは良好です。平均利益は平均損失を大きく上回っており、利益が出ているトレードではしっかりとポジションを保有して利益を伸ばせています。一方、負けトレードの平均保有時間は短く、損失を比較的早く切ることもできています。この「利益は伸ばし、損失は早く切る」という考え方は、今後も維持していきましょう。
そのため、現在の課題は1回ごとのリスクリワードではなく、低い勝率と多すぎる取引回数です。良いリスクリワードを維持できていても、エントリーの精度が低い状態で何度もトレードを繰り返せば、損失が積み重なってしまいます。利益をさらに伸ばそうとするよりも、まずは取引回数を減らし、条件が揃った場面だけを選ぶことが重要です。
また、特に注意したいのが1日単位での大きな損失です。ベスト日の利益が+431,819円である一方、ワースト日には-964,957円の損失が発生しています。1回ごとの損失をコントロールできていても、負けた後に何度もトレードを続けると、1日の合計損失が非常に大きくなる可能性があります。
今後は現在のリスクリワードを維持しながら、1日の最大損失額(デイリーロスリミット)を事前に設定することをおすすめします。その上限に達したら、その日は必ずトレードを終了してください。1日1〜3回程度の質の高いトレードに絞り、利益は焦らず伸ばし、損失は早めに切り、大きな負けの日を作らないことが、成績を安定させるための重要なポイントです。
まずは「多く取引すること」から「良い場面を待つこと」へ
今回の結果で最も注目したいのは、643回という非常に多い取引回数です。週に100回以上のペースでトレードしており、オーバートレードの傾向が明確に見られます。勝率も23%と低いため、現在は利益を増やすことよりも、まずエントリー回数を減らし、質を高めることが優先です。
一方で、リスクリワードは2.47と良好です。勝ったトレードでは平均損失を上回る利益を取ることができており、利益を比較的長く保有し、負けトレードは早めに切る傾向も見られます。そのため、利益をさらに伸ばそうと決済方法を大きく変更する必要はありません。現在できている「利益は伸ばし、損失は早めに切る」という考え方は維持してください。
改善すべきなのは、エントリーの精度と取引回数です。良いリスクリワードを持っていても、条件が十分に揃っていない場面で何度もエントリーすれば、低い勝率によって損失が積み重なります。まずは1日1〜3回までに制限し、エントリー条件が完全に揃うまで待つことを徹底しましょう。
市場については、今回の損失はすべて金(XAUUSD)から発生していますが、金の取引をやめる必要はありません。むしろ、金が最も慣れている市場であれば、一つの市場に集中することは有効です。サポート・レジスタンスやトレンドラインなど、一つのシンプルな戦略に絞り、同じ条件を繰り返し実行してください。
曜日・時間帯別では大きな成績差がありますが、現段階では特定の曜日や時間帯をすぐに除外するよりも、まず取引時間を1日1時間程度に限定することをおすすめします。現在は取引回数が非常に多いため、時間帯そのものの問題なのか、オーバートレードによるものなのかを切り分ける必要があります。取引回数を減らした状態でデータを集め、その後に改めて曜日・時間帯ごとの優位性を判断しましょう。
さらに重要なのが、デイリーロスリミットです。1回ごとの損失管理は比較的できている一方で、ベスト日の+431,819円に対して、ワースト日には-964,957円という非常に大きな損失が発生しています。負けた後に何度もエントリーを続ければ、1回の損失が小さくても、1日の合計損失は大きくなります。1日の最大損失額を事前に決め、その金額に達したら必ず取引を終了するルールを設けましょう。
今後の目標は、短期的な利益や勝率を追いかけることではなく、「一つの市場・一つのシンプルな戦略・1日1時間・1日1〜3回」という環境で、同じルールを継続して守れる状態を作ることです。良好なリスクリワードを維持しながら、エントリーを待ち、デイリーロスリミットを徹底してください。その状態で結果を記録し、それでも勝率が低い場合には、初めてエントリー条件を含めた戦略そのものを見直していきましょう。
Fintokeiトレーディングコーチシリーズは、毎週更新です。次回も実際のトレーダーの悩みに答えながら、具体的な改善のヒントをお届けします。自分のトレードに悩みを抱えているなら、ぜひ下記のフォームから質問を送ってください。あなたの課題が次のVol.のテーマになります
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