今週の注目ポイント: 水曜の米指標を前に米国債買い入れ倍増が市場にサプライズ

米財務省が長期国債の買い戻し規模を倍増する方針を発表したことを受け、ゴールドは大きく上昇しました。国債価格の上昇と米ドル安がゴールドを押し上げました。ビットコインも上昇し、最近のレンジを上抜けて約20%上昇しました。一方、米国株と日本株は、高い国債利回りや米国とイランの緊張を背景に投資家が慎重姿勢を強めたことで下落しました。WTI原油も、米国によるイランへの追加制裁への懸念から上昇し、日本企業のコスト上昇につながる可能性があります。また、FRBはインフレが高止まりした場合、追加利上げが必要になる可能性を示しました。
主なイベント予定
特になし
オーストラリア RBA議事要旨、日本 日銀コアCPI、米国 住宅建設許可件数・CB消費者信頼感指数・新築住宅販売件数
米国 コアPCE価格指数・GDP・耐久財受注
オーストラリア 民間設備投資、EU ECB理事会議事要旨、米国 ジャクソンホール・シンポジウム
日本 東京都区部コアCPI・失業率、米国 ミシガン大学消費者信頼感指数
USD/JPY(ドル円)
ドル円日足チャート(ボリンジャーバンドと10日移動平均線)
先週の振り返り
米国政府による予想外の国債買い入れ拡大を受け、米ドルの長期的な価値への懸念が再び高まり、USD/JPYは週半ばに下落しました。
テクニカル分析
10日移動平均線を再び下回って週を終えたほか、上側のボリンジャーバンドも近くにあり、強い米国経済指標が出ない限り、ここからの上昇は難しくなる可能性があります。
今週の見通し
水曜日に発表される重要な米国のインフレ・成長率データを前に、今週のUSD/JPYは横ばいからやや下方向の値動きを予想します。
GBP/JPY(ポンド円)
ポンド円日足チャート(ボリンジャーバンドと10日移動平均線)
先週の振り返り
GBP/JPYは大きく上昇しました。米国政府による国債買い入れ拡大を受けて米ドルの価値への懸念が高まり、英ポンドへの買いが強まったことが上昇を支えました。
テクニカル分析
上向きの10日移動平均線から反発して上昇したことで、短期的な上昇トレンドが確認されました。GBP/JPYは、先月の円買い介入による下落分をほぼすべて取り戻しています。
今週の見通し
介入前の水準まで戻ってきたことから、今週はもみ合いとなり、横ばいで推移する時間が長くなる可能性があります。上向きの10日移動平均線付近まで下落した場合は、短期・中期トレーダーにとって買いのチャンスとなる可能性があります。
EUR/USD(ユーロドル)
ユーロドル日足チャート(ボリンジャーバンドと10日移動平均線)
先週の振り返り
ユーロ圏の景況感や製造業関連の経済指標が予想を上回ったことに加え、米国政府による予想外の国債買い入れ拡大を受けてEUR/USDに強い買いが入り、週間では大幅に上昇しました。
テクニカル分析
短期的な上昇トレンドは依然として強いものの、上側のボリンジャーバンドを再び下回って引けたことから、短期的には買われ過ぎの状態にあり、いったん下落する可能性があります。
今週の見通し
先週の上昇は長期的なトレンドにとって重要な動きとなる可能性がありますが、短期的には週前半に売りのチャンスが出てくる可能性があります。水曜日の重要な米国経済指標を前に、10日移動平均線付近までの調整を想定したいところです。
ナスダック
ナスダック指数日足チャート(ボリンジャーバンドと10日移動平均線)
先週の振り返り
ナスダックは先週、夏場の落ち着いた相場の中で次の方向性を探る展開となり、下落しました。原油価格の上昇やAI関連株の割高感への懸念が売りを促しました。
テクニカル分析
10日移動平均線を再び下回って引け、移動平均線自体も横ばいとなっています。価格もボリンジャーバンドの中央付近にあることから、短期的には方向感の乏しい横ばい相場が続く可能性があります。
今週の見通し
現在は明確な短期トレンドがないため、夏相場の終盤にかけてはレンジトレードが有効となる可能性があります。一方、中期的には下落余地の方が大きく、特に10日移動平均線を上回ることができなければ、下方向への動きに注意が必要です。
金(ゴールド)
金日足チャート(ボリンジャーバンドと10日移動平均線)
先週の振り返り
米国政府による国債買い入れ拡大の発表を受け、ゴールドは最近の力強い上昇をさらに伸ばしました。米ドルに代わる資産の保有先を求めるトレーダーや投資家から買いが入り、大幅に上昇しました。
テクニカル分析
10日移動平均線を再び上回ったことは強い上昇サインとなっており、現在は上側のボリンジャーバンドがさらなる上昇を抑える主なレジスタンスとなっています。
今週の見通し
短期的には、週前半に10日移動平均線付近まで調整する可能性があるため、価格が弱含めば売りのチャンスを探すことができそうです。一方、中長期の上昇トレンドは依然として強いため、中長期トレーダーはトレンドに逆らって売るよりも、下落を待って買いのチャンスを探す方がよいでしょう。
今週の注目材料
週前半は、米国がイランへの圧力を強める中、WTI原油の動きに注目です。また、ゴールドとビットコインが最近の上昇を続けられるか、株式市場への売り圧力が続くかにも注目したいところです。水曜日には米国の重要な経済指標が発表され、木曜日からはジャクソンホール会議が始まります。FRB当局者によるインフレや金利に関する発言で、相場が大きく動く可能性があります。


