今週の注目ポイント: ドル円の為替介入リスク、原油、米国債利回り

週前半は、サウジアラビアの石油施設への攻撃を受けて中東からの原油供給への懸念が高まり、WTI原油が100ドルを上回りました。原油価格と米国債利回りの上昇は、株式市場の重しにもなりました。週後半はFRBと日銀の会合に注目が集まり、両中央銀行は予想通り0.25%の利上げを決定しました。FRBでは全メンバーが利上げを支持し、日銀では7対2で利上げが決定されました。日銀会合後は、今後の利上げについて予想ほど強い姿勢が示されなかったことから、ドル円が上昇しました。しかし金曜日後半には、日銀がレートチェックを行ったとの報道を受けて為替介入への警戒が高まり、ドル円は下落しました。
主なイベント予定
日本 祝日
日本 祝日、米国 ADP週間雇用者数
日本 祝日、ユーロ圏 HCOB製造業PMI、英国 S&Pグローバル製造業PMI、米国 S&Pグローバル製造業PMI
日本 S&Pグローバル・サービス業PMI、豪州 失業率、ユーロ圏 ECB経済報告、米国 経常収支、新築住宅販売件数
米国 耐久財受注、ミシガン大学消費者信頼感指数
USD/JPY(ドル円)
ドル円日足チャート(ボリンジャーバンドと10日移動平均線)
先週の振り返り
ドル円は先週前半、原油価格の上昇やFRBと日銀の会合を前に155円を回復しました。FRBは今後も利上げが必要になる可能性を示した一方、日銀では2人の委員が利上げに反対しました。ドル円は158円付近まで上昇しましたが、その後、日銀がレートチェックを行ったとの報道を受けて為替介入への警戒が高まり、下落しました。
テクニカル分析
直近の下落トレンドはいったん止まり、ドル円は重要な155円のサポートを上回っています。10日移動平均線も横ばいになり始めており、レンジ相場に入る可能性があります。
今週の見通し
為替介入への警戒が上値を抑える一方、日米の大きな金利差はドル円を支える材料となりそうです。週前半は日本の祝日が続くこともあり、今週はレンジ相場になりやすいでしょう。155円付近がサポート、158円付近がレジスタンスとして注目されます。
GBP/JPY(ポンド円)
ポンド円日足チャート(ボリンジャーバンドと10日移動平均線)
先週の振り返り
ポンド円は先週、イングランド銀行(BOE)が政策金利を据え置いたこともあり、週の大半は大きな動きがありませんでした。しかし、日銀会合後の円安と英国の小売売上高が予想を上回ったことを受け、週後半に上昇し、高値圏で週を終えました。
テクニカル分析
ポンド円は10日移動平均線と重要な210円の水準を上回って週を終えました。直近の下落トレンドはいったん終了した可能性があり、短期から中期では横ばいから上昇する展開が考えられます。
今週の見通し
日銀が今後、急いで利上げを進める可能性は低いとみられることから、今週のポンド円は下値を支えられやすいでしょう。210円を上回っている間は、下落した場面で買いの機会を探す戦略が有効となりそうです。
EUR/USD(ユーロドル)
ユーロドル日足チャート(ボリンジャーバンドと10日移動平均線)
先週の振り返り
先週のユーロドルは大きく下落しました。FRBが利上げを行い、米国の小売売上高も強い結果となったことで、ドル買いが進みました。また、EUのインフレ指標が予想を下回ったこともユーロの下落につながりました。
テクニカル分析
先週の大幅な下落により、ユーロドルは短期的に売られ過ぎの状態となっています。金曜日にボリンジャーバンドの下限を上回ったことは短期的な買いシグナルで、いったん反発する可能性があります。
今週の見通し
中期的には、ユーロドルの弱い流れが続く可能性があります。原油価格が高止まりすれば、FRBがさらに利上げを行う可能性があるためです。ただし、先週の下落で売られ過ぎとなっていることから、下落トレンドが続く前に短期的な反発が見られる可能性があります。
ナスダック
ナスダック指数日足チャート(ボリンジャーバンドと10日移動平均線)
先週の振り返り
ナスダックは先週前半、FRBの利上げ観測と米10年債利回りが5%に達したことを受けて下落しました。原油価格の上昇もハイテク株の重しとなりました。しかし、その後はサポートを維持し、AI関連株が上昇したことで、ナスダックも回復しました。
テクニカル分析
ナスダックはボリンジャーバンドの下限でサポートされ、その後は上限付近まで上昇しました。10日移動平均線は横ばいで、ボリンジャーバンドも狭くなっていることから、レンジ相場が続いています。
今週の見通し
短期的には、引き続きレンジ相場を狙う戦略が有効でしょう。FRBの利上げ後も大きな売りが出なかったことから、中期的な見通しも以前より安定しています。
金(ゴールド)
金日足チャート(ボリンジャーバンドと10日移動平均線)
先週の振り返り
金は先週前半、米国の長期金利とWTI原油価格の上昇を受けて下落しました。しかし、予想通り米国が利上げを行った後も売りは限定的でした。その後、原油価格が下落すると金は回復し、週後半は強い動きとなりました。
テクニカル分析
金は9月初めのサポートを維持し、10日移動平均線を再び上回りました。これにより、直近の短期的な下落はいったん終了した可能性があります。
今週の見通し
金は米国の金利上昇にもかかわらず、先週は底堅い動きとなりました。10日移動平均線を上回っている間は、下落した場面で買いの機会を探す戦略が有効でしょう。
今週の注目材料
今週前半は月曜日から水曜日まで日本の祝日が続くため、日本市場では通常より取引が少なくなる可能性があります。ドル円は、先週金曜日にレートチェックが行われたとの報道を受け、為替介入への警戒が続きそうです。金曜日までは重要な経済指標が少ないため、先週のFRBと日銀の発表を受けた市場の動きにも注目です。WTI原油は100ドル付近の動きが重要となるほか、米10年債利回りがさらに上昇すれば、株式市場への下押し圧力が強まる可能性があります。


