プロップトレーダーはどうやって継続して利益を積み上げるのか:2026年受賞者から学ぶポイント Vol. 2

本シリーズでは、フィントケイ2026年プロトレーダーアワード受賞者のパフォーマンスを分析し、そのデータから他のトレーダーが学べるポイントを解説します。

注目トレーダー:トップ・プロトレーダー賞 受賞者

今回は以下の受賞者に注目します:

マスター・オブ・ペイアウト(個人部門)賞 第2位:Hisayoshi Sakuraiさん

  • 年間報酬回数:20回
  • 累計報酬:約355万円
  • 勝率:40%

勝率40%という数字から分かるように、成功は「勝つ回数」だけで決まるものではありません。大切なのは、トレードの管理、損失への対応、そして苦しい時期でも継続できる力です。

このトレーダーのリスクリワードは1.51でした。これは他の2026年受賞者にも多く見られた特徴です。プロップトレーダーに必要なのは非常に高い勝率ではなく、勝ちトレードで負けトレード以上に利益を取ることです。

継続力:なぜ20回の報酬獲得が重要なのか

このトレーダーのパフォーマンスで最も印象的なのは、継続力です。

1年間で20回の報酬獲得を達成したことは、複数口座を使いながら、安定して挑戦を続けてきたことを示しています。これは、プロップトレーディングの強みがよく表れている例でもあります。

プロップトレードでは:

  • 損失が限定される
  • 失敗しても再挑戦できる
  • 新しい報酬のチャンスを何度も作れる

これは自己資金だけでトレードする場合と比べて大きな強みです。自己資金での負けが続くと、資金面だけでなく精神面でも大きな負担になります。このトレーダーは、負ける時期があっても自信を失わず、何度も立て直して報酬獲得につなげていました。

トレード管理:利益を損失より大きくする

このパフォーマンスの大きな強みの一つは、トレード管理です。

データを見ると、平均利益は平均損失より大きくなっていました。また、勝ちトレードをすぐに閉じるのではなく、利益が伸びるまで保有する我慢強さも見られました。

この点はとても重要です。なぜなら、次のような構造を作れていたからです。

  • 勝ちトレードの利益が負けトレードの損失より大きい
  • 良いトレードにしっかり時間を与えている
  • 相場環境が合うときに利益を伸ばしている

このような管理ができていたため、勝率40%でも利益を残すことができていました。

市場選択:NZドル/米ドルが明確な強み

このトレーダーは複数の市場を取引していましたが、最も大きく利益を出していたのはNZドル/米ドル(NZDUSD)でした。

これは、この市場が特にこのトレーダーの戦略に合っていたことを示しています。このようなデータは非常に重要です。なぜなら、自分の強みがどの市場にあるのかをはっきり示してくれるからです。

データから見えるのは、次の点です。

  • NZDUSDが最も利益を出していた
  • 他の市場では損失もあった
  • 市場を絞ることでさらに安定する可能性がある

多くのプロップトレーダーにとって、改善は市場数を増やすことからではなく、自分に合った市場に集中することから生まれます。

リスク管理:連敗時の対応はまだ改善余地あり

このトレーダーは強い継続力を見せていましたが、一方で、負けが続いた場面での対応には改善の余地も見られました。

連続して負けトレードが出ている場面もありました。これは、相場が合わないときに、もう少し早く一度立ち止まることができれば、さらに良くなる可能性があることを示しています。

改善の方向としては、例えば次のような点が考えられます。

  • 連敗後に少し休む
  • 複数回負けたらその日の取引を止める
  • 苦しい時期はロットを落とす

こうした対応は、資金を守るだけでなく、自信や集中力を守るうえでも役立ちます。継続力は大きな強みですが、それに損失管理が加わればさらに強くなります。

1日ごとの成績:利益日をもっと目立たせたい

このトレーダーは、1回ごとのトレードでは利益を損失より大きくできており、これは大きな強みです。

一方で、1日ごとの成績を見ると、まだ改善できる部分もあります。難しい日に損失が大きくなってしまう場面があり、口座にプレッシャーをかけていました。1日の損失上限をより厳しく管理できれば、良い日と悪い日の差をもっとはっきり作れる可能性があります。

データから見えるのは、次のような点です。

  • 1回ごとのトレード管理は良い
  • 利益は損失より大きく取れている
  • ただし、難しい日の損失はまだ大きい

この部分を改善できれば、全体の安定感はさらに高まるはずです。

曜日ごとの傾向:金曜日は弱点だった

曜日別のデータにも、はっきりした特徴がありました。

木曜日は非常に強い一方で、金曜日が最も弱い日になっていました。理由の一つとして考えられるのは、忙しい1週間の終わりで集中力が落ちていた可能性です。また、金曜日は雇用統計などの重要指標が発表されることも多く、値動きが大きくなりやすいため、その変化にうまく対応できなかった可能性もあります。

これは、見直すべきポイントが明確という意味でとても有益です。

  • 週末前で集中力が落ちていた可能性
  • 金曜日特有の大きな値動きへの対応不足
  • 重要指標発表日に戦略調整が必要な可能性

金曜日のトレードを詳しく見直すことで、成績改善につながるかもしれません。

時間帯:朝と夜の成績が良かった

時間帯ごとのデータを見ると、最も良い結果が出ていたのは朝と夜の時間帯でした。

一方で、昼が最も弱く、夕方もマイナスになっていました。つまり、一日を通して同じように利益が出ていたわけではありません。

傾向は次の通りです。

  • 朝の取引はプラス
  • 夜の取引も利益を出していた
  • 昼と夕方は弱かった

このことから分かるのは、成績改善は取引時間を増やすことではなく、すでにうまくいっている時間帯にもっと集中することでも実現できるということです。

トレード心理:継続力は強みだが、休む力も必要

このトレーダーの継続力は非常に印象的です。

負ける時期があってもトレードを続け、立て直し、20回の報酬を達成したことは、自信と強い信念を持っていたことを示しています。これは簡単なことではありません。多くのトレーダーは、結果が不安定になると自信を失ってしまいます。

その一方で、データを見ると、心理面ではまだ改善できる部分もあります。連敗後に少し休むことで、気持ちをリセットし、弱い場面での無駄な損失を減らせる可能性があります。

それによって、例えば次のような改善が期待できます。

  • 負けた後の判断力向上
  • ドローダウン時の精神的プレッシャー軽減
  • 長期的な安定感の向上


トレーダー本人の解説動画

このトレーダーの考え方や実際のアプローチについては、YouTubeインタビューで詳しく解説しています。


継続力と我慢強さ:報酬獲得を積み

このトレーダーの成績からは、他のプロトレーダーにとっても大切な学びがあります。

高い勝率は必要ありません。勝率40%でも、利益が損失を上回っていれば十分に結果を残せます。継続力も重要です。1年間で20回の報酬獲得は、諦めずに挑戦を続けたことの強さを示しています。

また、我慢強さも重要です。勝ちトレードにしっかり時間を与えることで、利益を大きく伸ばしていました。その一方で、市場の絞り込み、連敗時の損失管理、難しい日のコントロールを改善できれば、成績はさらに良くなる可能性があります。

プロップトレードで成功するために必要なのは、相場の技術だけではありません。継続力、我慢強さ、リスク管理、そして改善を続ける力が重要です。

トレーディングコーチ

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