BandWidthの見方とは?ボリンジャーバンドと組み合わせた取引手法も紹介!

ボリンジャーバンドは、移動平均線と相場価格のばらつき具合を表すσライン(バンド)で構成されたトレンド系インジケーターです。

ボリンジャーバンドのバンドは相場の変動で拡大・収縮するので、視覚的に分かりやすくトレードサインが分かることが特徴です。

またボリンジャーバンドを派生して開発された「BandWidth」というインジケーターもあります。

「BandWidthとは一体どのようなインジケーターなのか」

「ボリンジャーバンドとBandWidthをどのように組み合わせればよいのか」

BandWidthと聞くと、上記のような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

結論、BandWidthはボリンジャーバンドのバンド幅が簡単に分かるインジケーターであり、ボリンジャーバンドの形を見極めるのに役立ちます。

この記事では、ボリンジャーバンドとBandWidthの組み合わせについて、概要から具体的な取引手法に至るまで以下の7つの項目で詳しく解説していきます。

  • ボリンジャーバンドとは
  • BandWidthとは
  • BandWidthの基本的な見方
  • BandWidthで見極められるボリンジャーバンドの3つの形
  • ボリンジャーバンドとBandWidthを組み合わせた3つの取引手法
  • BandWidthをボリンジャーバンドと組み合わせる際の注意点
  • まとめ

ボリンジャーバンドとは

ボリンジャーバンドとは、「センターバンド(移動平均線)」と、移動平均線からの相場価格のばらつき具合を表す「σライン(バンド)」で構成されたインジケーターです。

センターバンドではトレンドの方向が分かるので、ボリンジャーバンドはトレンド系インジケーターに分類されます。

またσライン(バンド)はボラティリティの変化によって拡大したり収縮したりと視覚的に分かりやすいことも特徴です。

ボリンジャーバンドではバンドの形それぞれに名前がついており、トレードのサインとして活用されています。

ボリンジャーバンドついては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

ボリンジャーバンドとは?見方やテクニカル分析での使い方を解説!

BandWidthとは

BandWidth(バンドウィドゥス)とは、ボリンジャーバンドを派生させて開発されたインジケーターです。

BandWidthでは、ボリンジャーバンドにおけるバンド幅の値を1本のラインで簡単に分かるのが特徴です。

ボリンジャーバンドはボラティリティの高まりによって、上下のバンドが拡大・縮小して形が変わります。

BandWidthを見るとバンド幅の状況が数値として分かるので、ボリンジャーバンドの形を見極めるのに役立つのです。

ボリンジャーバンドの形については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

ボリンジャーバンドで覚えておくべき4つの形とは?トレードの活用方法も紹介!

BandWidthの計算式

BandWidthを理解するためにも、どのような計算式でBandWidthが表示されるのかを見ていきましょう。

BandWidthは以下の計算式で算出されます。

BandWidth =(+2σバンドの値--2σバンドの値)÷ センターバンド(移動平均線)の値

計算式を見て分かる通り、BandWidthは単純に上下のバンド幅を計算しているのではなく、センターバンドとの割合を算出しています。

このように計算されていることで、ボリンジャーバンドの上下バンドとセンターバンドとの位置関係が明確になり、ボリンジャーバンドの形がより正確に分かるようになるのです。

BandWidthの基本的な見方

BandWidthの使い方は非常にシンプルです。

BandWidthは値が大きくなればなるほど、ボリンジャーバンドのバンド幅が広がっている、小さくなるほどバンド幅が縮小していると分かります。

またBandWidthでは計算結果として算出されたバンド幅が一本のラインで表示されるので、以下のように判断することなります。

  • BandWidthのラインが上昇していればバンド幅拡大
  • BandWidthのラインが下落していればバンド幅縮小

このように、一本のラインで簡単にボリンジャーバンドのバンド状況が分かることがBandWidthを補助ツールとして利用するメリットなのです。

BandWidthで見極められるボリンジャーバンドの3つの形

ボリンジャーバンドは形を見ることで視覚的に分かりやすく相場状況を理解できるのが特徴です。しかし時には形の見極めが難しい局面もあるのです。

BandWidthはボリンジャーバンドにおける以下の形を見極めるのに役立ちます。

  • ボージ
  • スクイーズ
  • エクスパンション

その1:ボージ

ボージとは、エクスパンション中にバンド幅が最大限拡大した形です。

ボージは相場のボラティリティが最大限に達していることを表しており、トレンド転換のサインとして利用されます。

ただしボリンジャーバンドだけを使ってボージをリアルタイムで見極めることは難しく、後から見て初めて発生が分かる点が見極めが難しいポイントとして挙げられます。

BandWidthの数値が、過去にボージが発生した数値まで高まるとそろそろボージが発生する可能性が高いと簡単に判断できるのです。

ボリンジャーバンドのボージについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

ボリンジャーバンドのボージとは?見極め方やトレードでの活用方法を解説!

その2:スクイーズ

ボリンジャーバンドのスクイーズとは、バンド幅が収縮して平行になっている形です。

バンド幅が収縮しているということは、ボラティリティが低い、つまりレンジ相場のサインとなります。

スクイーズ形成中は、バンド間を上下に行き来するような値動きが続くので、±2σを利用した逆張り取引に適している相場なのです。

BandWidthの数値が小さくなっている、つまりラインが下落しているとスクイーズであり、逆張りチャンスとして認識してください。

ボリンジャーバンドのスクイーズについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

ボリンジャーバンドのスクイーズとは?トレードでの利用方法も解説!

その3:エクスパンション

ボリンジャーバンドのエクスパンションとは、上下のバンドが大きく拡大している形です。

バンド幅が拡大しているということは、ボラティリティが高まっている、つまりトレンド相場のサインとなります。

特にBandWidthはスクイーズからエクスパンション発生の見極めに役立ちます。

ボリンジャーバンドだけでエクスパンション発生を見極めようとすると、時にはダマしが発生することがあります。

そこでBandWidthの値が上昇しているのかも確認できると、トレンド相場の発生をより確実に把握できるようになるのです。

ボリンジャーバンドのエクスパンションについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

ボリンジャーバンドのエクスパンションとは?判断方法やだましへの対処方法を解説!

ボリンジャーバンドとBandWidthを組み合わせた3つの取引手法

それでは、実際にボリンジャーバンドとBandWidthを組み合わせた取引手法として、以下の3つを紹介していきます。

  • エクスパンション発生で順張り取引
  • ボージ発生で逆張り取引
  • スクイーズ間での逆張り取引

その1:エクスパンション発生で順張り取引

1つ目は、エクスパンションの発生を確認してからの順張り取引です。

まずはボリンジャーバンドで、以下のような順張り取引のサイン発生を確認します。

  • 買いの場合:相場価格が移動平均線より上にあり、1σラインを上回っている
  • 売りの場合:相場価格が移動平均線より下にあり、-1σラインを下回っている

そしてBandWidthが上昇していて、スクイーズからエクスパンションが発生していることが確認できたらエントリーをします。

ポジション決済は、±2σまたは±3σラインタッチ、損切りは相場価格が移動平均線または±1σラインを下回った(上回った)タイミングです。

また時には「バンドウォーク」を形成するほど強いトレンドが発生することがあります。

ボリンジャーバンドのバンドウォークとは?判断方法やトレードでの活用方法を解説!

その際はBandWidthを見て確認できるボージ発生、つまりトレンド転換のタイミングまで長期的にポジションを保有してもよいでしょう。

ボリンジャーバンドの順張り手法ついては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

ボリンジャーバンドの順張り手法を2つ紹介!順張りに向いている理由も解説

その2:ボージ発生で逆張り取引

2つ目は、ボージの発生を確認してからの逆張り取引です。

ボリンジャーバンドにおける最もオーソドックスな取引手法である、±2σラインを使った逆張りにボージを組み合わせます。

まずはBandWidthでボージが発生しているかどうかを確認します。

ボージ発生の基準としては、過去にトレンド転換(ボージ)が発生した値までBandWidthが上昇または下落しているのかに注目してください。

ボージが発生したら、後は以下のような逆張り取引のサインが発生したらエントリーをします。

  • 買いの場合:-2σラインに相場価格がタッチまたは下回る
  • 売りの場合:2σラインに相場価格がタッチまたは上回る

ポジション決済は、相場価格がボリンジャーバンドのセンターバンドにタッチしたタイミング、損切りは逆張りエントリーの根拠が崩れたタイミングです。

相場価格が±2σラインにタッチしたにもかかわらずBandWidthが上昇いていない場合は、さらにトレンドが継続する可能性が高いので逆張りは避けましょう。

その3:スクイーズ間での逆張り取引

3つ目はスクイーズ形成中の逆張り取引です。

スクイーズを形成していることは、レンジ相場であると判断できるので、±2σラインを使った逆張り取引が有効に機能するのです。

まずはBandWidthが上昇していない、または下落しているかどうかを確認します。

BandWidthにおいてレンジ相場であることを確認できると、±2σラインを使って逆張りエントリーを行ってください。

だだしBandWidthが上昇を始めると、エクスパンション発生の可能性が高まるので逆張りエントリーを中断するようにしましょう。

ボリンジャーバンドの逆張り手法ついては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

ボリンジャーバンドを使った逆張り手法を紹介!逆張りが使える状況も解説!

BandWidthをボリンジャーバンドと組み合わせる際の注意点

BandWidthは、ボリンジャーバンドの形を使った取引に非常に役立つインジケーターです。

ただし「BandWidthがこの数値になったらこの形」などという明確な数値がない点が、BandWidthを利用する際のデメリットとして挙げられます。

BandWidthが上昇・下落しているかである程度形を見極められますが、より正確に判断したい場合は過去に同じような形が形成された数値と見比べることが重要です。

またBandWidthは、ボリンジャーバンドのバンド幅を計算しているので、バンド幅が変わらないまま一時的にバンド間を相場価格が急変動するような相場には対応できません。

したがって経済指標発表前など、相場価格の予測が困難な状況でのエントリーは避けるようにしましょう。

まとめ

BandWidthについて、特徴や基本的な使い方から、ボリンジャーバンドと組み合わせた取引手法に至るまで詳しく解説しました。

BandWidthはボリンジャーバンドを派生させたインジケーターであり、ボリンジャーバンドの形の見極めに非常に役立ちます。

特にボージや、スクイーズからエクスパンションへの移行など、ボリンジャーバンドだけではわかりづらい形の確認にBandWidthを活用するとよいでしょう。

ただしBandWidthには明確なトレードサインがないので、過去に同じような形が形成された数値と見比べることが重要です。

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