今週の注目ポイント: ウォーシュFRB議長のインフレ発言で9月利上げ観測が高まる

金曜日までは金融市場は比較的静かな動きとなりました。米国のインフレ指標とGDPはおおむね予想通りとなり、耐久財受注は予想を上回ったものの、市場への影響は限定的でした。中東情勢がさらに悪化しなかったことで原油価格は下落する一方、NVIDIAの好決算と明るい売上見通しがハイテク株を支えました。週の最大の注目は、金曜日に行われたウォーシュFRB議長のジャクソンホールでの講演でした。ウォーシュ議長は予想以上にインフレへの懸念を示し、米国経済は引き続き底堅く、インフレを目標まで戻すにはさらなる改善が必要だと述べました。この発言を受けて米ドルが上昇し、USDJPYは上昇、ゴールドは週末にかけて大きく下落しました。
主なイベント予定
日本 鉱工業生産・小売売上高、中国 製造業PMI、EU ドイツ消費者物価指数(CPI)、米国 シカゴPMI
オーストラリア S&Pグローバル製造業PMI・経常収支、日本 法人企業設備投資、英国 ネーションワイド住宅価格指数・S&Pグローバル製造業PMI、EU HCOBユーロ圏製造業PMI・消費者物価指数(CPI)・失業率、米国 S&Pグローバル製造業PMI
オーストラリア GDP(国内総生産)、米国 ADP非農業部門雇用者数・製造業新規受注
EU HCOBユーロ圏サービス業PMI・生産者物価指数(PPI)、英国 S&Pグローバル・サービス業PMI、米国 貿易収支・S&Pグローバル・サービス業PMI・ISM非製造業景況指数
日本 家計調査(家計支出)、英国 S&Pグローバル建設業PMI、米国 雇用統計(NFP)
USD/JPY(ドル円)
ドル円日足チャート(ボリンジャーバンドと10日移動平均線)
先週の振り返り
先週のUSD/JPYは静かな相場が続きましたが、金曜日にウォーシュFRB議長の発言を受けて160円を上回りました。FRBが高インフレの抑制を重視する中、9月の米国利上げ観測が高まりました。
テクニカル分析
ボリンジャーバンドは大きく収縮しており、USD/JPYは上限バンド付近で推移しています。金曜日の米国雇用統計までは、レンジ相場が続く可能性があります。
今週の見通し
160円を上回ったことで、USD/JPYにはさらに上昇する余地があります。ただし、金曜日の米国雇用統計までは比較的静かな相場が続く可能性があります。
GBP/JPY(ポンド円)
ポンド円日足チャート(ボリンジャーバンドと10日移動平均線)
先週の振り返り
先週のGBP/JPYは最近の回復基調を維持し、上値を試しました。米国の経済指標はおおむね予想通りで、英国でも重要な経済指標の発表がなく、相場は比較的静かな動きとなりました。
テクニカル分析
上向きの10日移動平均線が引き続きサポートとなっています。上限ボリンジャーバンドまでまだ余地があるため、さらに上昇する可能性があります。
今週の見通し
上昇トレンドの勢いはやや弱まっていますが、GBP/JPYが10日移動平均線を上回っている間は、強気の見通しを維持します。
EUR/USD(ユーロドル)
ユーロドル日足チャート(ボリンジャーバンドと10日移動平均線)
先週の振り返り
金曜日、ウォーシュFRB議長がインフレへの懸念を示したことで、9月の米国利上げ観測が高まり、EUR/USDは大きく下落しました。
テクニカル分析
10日移動平均線を大きく下回ったことで、短期的な上昇トレンドは終了した可能性があり、今後はレンジ相場になりやすいと考えられます。
今週の見通し
金曜日の下落幅が大きかったため、すぐに売るよりも、EUR/USDが10日移動平均線付近まで戻すのを待ってから売りの機会を探す方がよさそうです。
ナスダック
ナスダック指数日足チャート(ボリンジャーバンドと10日移動平均線)
先週の振り返り
NVIDIAが市場予想を上回る決算を発表したことでハイテク株への投資家心理が改善し、Nasdaqは最近の下落から一部回復しました。
テクニカル分析
Nasdaqは10日移動平均線を上回って取引を終えましたが、ボリンジャーバンドが収縮していることから、短期的にはレンジ相場になりやすいと考えられます。
今週の見通し
米国の夏休みシーズンが終わる中、週前半は比較的静かな相場が予想されるため、金曜日の米国雇用統計まではレンジ取引が有効となりそうです。
金(ゴールド)
金日足チャート(ボリンジャーバンドと10日移動平均線)
先週の振り返り
先週前半のゴールドは最近の上昇をさらに伸ばしましたが、金曜日に大きく下落しました。ウォーシュFRB議長の発言を受けて、9月の米国利上げ観測が高まり、売りが強まりました。
テクニカル分析
10日移動平均線を再び下回って取引を終えたことで、この1か月の大幅上昇はいったん休止する可能性があります。ゴールドは8月初めから一時15%以上上昇していたため、調整が入っても不自然ではありません。
今週の見通し
金曜日の下落幅が大きかったため、短期的には反発する可能性があります。ただし、9月の米国利上げ観測が高まっていることから、10日移動平均線付近まで戻した場面では売りの機会を探せそうです。
今週の注目材料
先月の弱い雇用データを受け、今週は金曜日の米国雇用統計が最大の注目材料となります。ウォーシュFRB議長の最近のインフレに関する発言は引き続き米ドルを支える可能性があり、160円を上回るUSDJPYの動きも注目されます。また、投資家が夏休みから市場に戻ることで、相場のボラティリティが高まる可能性もあります。


