今週の注目ポイント: AI関連株の急落と100ドルに迫る原油価格

先週はAI関連投資への懸念が株式市場の重荷となり、ナスダック100は4%超、日経平均は5%超下落しました。一方、投資家の資金が業績基盤の安定した企業に向かい、ダウ平均は上昇しました。米CPIとPPIはいずれも予想を上回りましたが、FRBの利上げ観測に大きな変化はなく、ドル円もほぼ横ばいでした。ホルムズ海峡周辺での攻撃が増え、米国によるイランへの追加攻撃への懸念も高まったことで、原油価格は100ドル近辺まで上昇しました。
主なイベント予定
中国:GDP
英国:失業率、ユーロ圏:ZEW景況感指数、米国:住宅着工件数、中古住宅販売成約指数
日本:貿易収支、英国:消費者物価指数(CPI)
米国:景気先行指数
日本:全国消費者物価指数(コアCPI)・S&Pグローバルサービス業PMI、英国:小売売上高、ユーロ圏:HCOB総合PMI、英国:S&Pグローバルサービス業PMI、米国:S&Pグローバル製造業PMI、ミシガン大学消費者信頼感指数
USD/JPY(ドル円)
ドル円日足チャート(ボリンジャーバンドと10日移動平均線)
先週の振り返り
ドル円は予想を上回る米インフレ指標を受けて上値を試しましたが、週後半はAI関連株の下落とともにドルが売られ、158円付近まで押し戻されました。
テクニカル分析
先週の値動きを受けて10日移動平均線は横ばいとなり、値動きが小さくなるなか、ボリンジャーバンドの幅も縮小を続けています。
今週の見通し
短期的には横ばいの値動きが続きそうですが、上値を抑えられたことで、下値を試す可能性もあります。
GBP/JPY(ポンド円)
ポンド円日足チャート(ボリンジャーバンドと10日移動平均線)
先週の振り返り
ポンド円は予想を上回る英国のGDPを受けて上昇して週を終えましたが、全体的には落ち着いた値動きとなりました。
テクニカル分析
ポンド円はボリンジャーバンドの上限付近で引け、10日移動平均線も上向き始めました。バンドの幅は依然として狭いものの、値動きが大きくなり始める兆しとも考えられます。
今週の見通し
短期的には上昇の兆しが出ていますが、今週は主要な経済指標の発表が少なく、レンジ相場が続きそうです。中期的には押し目買いの機会を探るとよいでしょう。
EUR/USD(ユーロドル)
ユーロドル日足チャート(ボリンジャーバンドと10日移動平均線)
先週の振り返り
ユーロドルは予想を上回る米インフレ指標を受けて直近安値を試しましたが、次回のFOMCでの利上げの可能性は低いとの見方から、下値は維持されました。その後、ユーロ圏のインフレ率も予想を上回り、週末にかけて買いが強まりました。
テクニカル分析
ユーロドルは10日移動平均線を上回って引け、同線も横ばいとなったことから、9月から続いた下降トレンドは一服したとみられます。ただし、ボリンジャーバンドの上限が抵抗となっており、短期的には上値が限られる可能性があります。
今週の見通し
先週の地合いの変化を踏まえると、押し目買いが有効となりそうです。ただし、ボリンジャーバンドの上限が上値を抑えているため、焦らず押し目を待つ姿勢がよいでしょう。
ナスダック
ナスダック指数日足チャート(ボリンジャーバンドと10日移動平均線)
先週の振り返り
ナスダックは月初に過去最高値を更新したものの、先週は借入コストの上昇がAI関連株の重荷になるとの懸念から、大幅に下落しました。
テクニカル分析
急落により、終値はボリンジャーバンドの下限を大きく下回り、10日移動平均線からも大きく下方に離れています。短期的には売られすぎの状態とみられます。
今週の見通し
売られすぎの状態ではあるものの、短期トレーダーは値動きが落ち着くのを待ってから買いを検討するとよいでしょう。値動きの激しいナスダックは再び急落する可能性もあるため、損切り幅を小さく設定することが重要です。
金(ゴールド)
金日足チャート(ボリンジャーバンドと10日移動平均線)
先週の振り返り
金は予想を上回る米インフレ指標を受けて週半ばに売られましたが、次回のFOMCでの利上げ観測は強まらず、下値は維持されました。長期投資家からの買いも引き続き価格を支えました。
テクニカル分析
10日移動平均線は横ばいで、直近安値もサポートとなっていることから、横ばいから上向きの値動きが続く可能性が高そうです。
今週の見通し
短期的には引き続きレンジ取引が有効とみられます。中長期トレーダーは、予想を下回る米経済指標をきっかけに買いが強まる可能性を見据え、上昇に備えるとよいでしょう。
今週の注目材料
今週は、先週大きく下落したAI関連株の動きに注目が集まります。売りが続けば、投資家が慎重になり、他の市場からも資金を引き揚げる可能性があります。金曜日までは主要な経済指標の発表がないため、原油価格や米国のインフレへの懸念も相場を動かす材料となりそうです。WTI原油がさらに上昇すれば、インフレや米国の利上げへの警戒が強まる可能性があります。


