円買い介入の噂でドル円が下落、ナスダックは新高値を更新
先週の世界株式市場は、米国企業の好決算に支えられて再び上昇しました。WTI原油価格も、供給の引き締まりによりインフレ懸念が意識され、上昇しました。これにより米国金利と米ドルが上昇し、FRBが金利をより長く高水準に維持する可能性を示したことを受けて、ドル円は160円を上回りました。しかし、その後は日本当局が為替介入の可能性を示唆したことでドル円はすぐに反落し、円買い介入の規模は約5.48兆円、約350億ドルと噂されています。
主なイベント予定
2026年5月4日(月)豪州 住宅建設許可件数、米国 製造業受注
2026年5月5日(火)豪州 RBA政策金利発表、米国 貿易収支・S&Pグローバルサービス業PMI・新築住宅販売件数
2026年5月6日(水)EU HCOBユーロ圏サービス業PMI、英国 S&Pグローバルサービス業PMI、米国 ADP非農業部門雇用者数
2026年5月7日(木)日本 金融政策決定会合議事要旨、豪州 貿易収支、英国 S&Pグローバル建設業PMI、米国 建設支出
2026年5月8日(金)日本 S&Pグローバルサービス業PMI、米国 非農業部門雇用者数・ミシガン大学消費者信頼感指数
USD/JPY(ドル円)

ドル円足チャート(ボリンジャーバンドと10日移動平均線)
先週の振り返り
先週前半、WTI原油価格が再び上昇し、FRBが米国の利下げが遅れる可能性を示したことで、ドル円は年初来高値を更新しました。しかし、日銀による介入の噂を受けてドル円は急落し、当局がトレンドを下方向に変えようとしているように見られました。
テクニカル分析
低ボラティリティによりボリンジャーバンドは狭い状態が続いていましたが、現在は価格が下限バンドを下回っています。10日移動平均線も下向き始めており、市場は追加介入が新たな下降トレンドにつながるかを見極めています。
今週の見通し
今週はボラティリティの高い展開になる可能性があります。日本の祝日により市場参加者が少なくなる中、日銀がこの環境を利用してドル円をさらに押し下げる可能性があります。一方、追加介入がなければ、日米金利差が大きいことから、ドル円は再び上値を試す可能性があります。
GBP/JPY(ポンド円)

ポンド円日足チャート(ボリンジャーバンドと10日移動平均線)
先週の振り返り
日銀による介入を受けて、先週のポンド円は新高値から大きく下落しました。英国から大きなファンダメンタルズ材料が少なかったため、短期的な値動きは主に円の動きに左右されました。
テクニカル分析
先週はボリンジャーバンドの下限がサポートとなりましたが、10日移動平均線は下向き始めており、トレンド変化の可能性を示しています。
今週の見通し
追加介入への警戒感により、今週のポンド円は大きく上昇しにくい可能性があります。10日移動平均線を前に売り機会を探すのが良いアプローチとなりそうですが、相場が売られ過ぎとなった場合は、短期的な買いも検討できます。
EUR/USD (ユーロドル)

ユーロドル日足チャート(ボリンジャーバンドと10日移動平均線)
先週の振り返り
ユーロドルは、ECBが政策金利を据え置き、EUのGDPが予想を下回ったことで、静かな一週間となりました。週末には、ドル円に対する介入を受けて米ドルがやや弱含み、ユーロドルは小幅に上昇しました。
テクニカル分析
10日移動平均線は引き続きやや弱気で、金曜日の反落は弱気シグナルとなる可能性があります。現在、相場はボリンジャーバンドの中央付近で推移しています。
今週の見通し
ユーロドルは引き続き下降トレンドにあり、欧州経済の弱さも残っているため、売り機会を探すのが良いアプローチとなりそうです。
ナスダック

ナスダック指数日足チャート(ボリンジャーバンドと10日移動平均線)
先週の振り返り
好決算の発表を受けて、先週のナスダックは過去最高値を更新しました。WTI原油価格の上昇による悪影響はあまり意識されず、AI関連企業への楽観的な見方がトレーダーの主な注目材料となりました。
テクニカル分析
ナスダックは引き続き強い上昇トレンドにあり、上向きの10日移動平均線がサポートとして機能しています。ボリンジャーバンドの上限も上昇しており、現時点では強いレジスタンスにはなっていません。
今週の見通し
トレンドは依然として強いため、現時点では買い機会を探すのが良いアプローチとなりそうです。ただし、戦争に関する悪材料が出れば、10日移動平均線を下回り、短期的な売り機会が生まれる可能性もあります。
金 (ゴールド)

金日足チャート(ボリンジャーバンドと10日移動平均線)
先週の振り返り
先週の金は下値を試す展開となりました。耐久財受注など、米国経済指標が予想を上回る流れが続いたことに加え、FRBが利下げの遅れを示唆したことで米国長期金利が上昇し、金の上値を抑えました。
テクニカル分析
先週はボリンジャーバンドの下限がサポートとなりましたが、10日移動平均線は下向きとなり、レジスタンスとして機能しています。このため、さらなる下落の可能性があります。
今週の見通し
ボリンジャーバンドは狭い状態が続いており、今後ボラティリティが高まる可能性があります。米国長期金利の上昇が続けば、金は急落する可能性があります。一方で、WTI原油価格の下落などファンダメンタルズに変化が出れば、10日移動平均線を上回ったところで買い機会が生まれる可能性もあります。
今週の注目材料
今週は、金曜日の米国雇用統計が重要な経済指標として注目されます。ドル円も、日本が円安の流れを止められるのか、それとも最近の反落は一時的なものに過ぎないのかを見極めるうえで、引き続き注目されそうです。戦争終結に向けた交渉が続く中、WTI原油価格がさらに上昇すれば、市場に圧力がかかる可能性があります。