FXの環境認識とは?基本の見方とやり方

FXの環境認識とは?基本の見方とやり方

FXの環境認識とは?基本の見方とやり方

「買うサインが出たから入ったのに、すぐ下がった」。そんな時は、サインが出た場所にも目を向けてみてください。

大きな流れは下向きだったのかもしれません。すぐ上に、何度も売られた価格帯があったのかもしれません。

取引前に、こうした相場の状態を確認するのが環境認識です。チャートの見方に加え、ニュース、市場の意見、ポジションをどう使うかも紹介します。

目次
  1. FXの環境認識とは?
  2. なぜ環境認識が大切?
  3. まずは長い時間足を見る
  4. 上昇、下落、横ばいを見分ける
  5. どこで止まりやすいかを見る
  6. 今、何のニュースで動いているかを見る
  7. よいニュースなのに下がるのはなぜ?
  8. 市場の意見をそのまま信じない
  9. すでに買われすぎていないかを見る
  10. 見たことを、売買の条件にする
  11. 環境認識で迷った時は
  12. 練習と振り返りのやり方
  13. まずは取引前に、短いメモを作ろう

FXの環境認識とは?

環境認識とは、取引する前に「今はどんな相場か」を見ることです。

上がっているのか、下がっているのか。どの価格で止まりやすいのか。何のニュースで動いているのか。こうしたことを確認してから、売買を考えます。

例えば、5分足だけを見ると上昇していても、日足では大きな下落の途中かもしれません。そのすぐ上に、以前何度も売られた場所があることもあります。

目の前の動きだけで注文する前に、少し広く相場を見る。それが環境認識です。

なぜ環境認識が大切?

同じ手法でも、相場によって結果は変わります。

上昇についていく手法を、横ばいの相場で使うと、買った後に下がり、売った後に上がることがあります。手法が悪いのではなく、使う場面が合っていないのかもしれません。

環境認識は、自分の得意な場面を待つために役立ちます。「ここは無理に入らなくていい」と考えられるだけでも、取引の仕方は変わります。

また、近くの高値や安値を見ておくと、損切りや利確の場所も考えやすくなります。買う場所のすぐ上に利確の候補があるなら、利益をあまり取れないかもしれません。注文前に気づけば、見送ることもできます。

ただし、環境認識をすれば必ず勝てるわけではありません。売買の条件を決めるための準備と考えましょう。

まずは長い時間足を見る

短い時間足で入る場所を探す前に、長い時間足で全体を見ます。

例えば15分足で取引するなら、日足で大きな流れを見て、1時間足で今の位置を確認し、最後に15分足で入るタイミングを探す方法があります。

時間足の例 見ること
日足 大きな流れと、目立つ高値・安値
1時間足 今どのあたりに価格があるか
15分足 自分の売買条件がそろったか

これは一例です。数日持つ取引なら、もっと長い時間足を使うなど、自分の取引に合わせます。

いろいろな時間足を開きすぎると、かえって迷います。まずは二つか三つに絞り、毎回同じ順番で見てみましょう。

日足が上昇していても、1時間足が下がることはあります。上昇の途中で一時的に下げている場合もあるからです。方向がそろわず判断しにくい時は、待っても構いません。

上昇、下落、横ばいを見分ける

チャートの高値と安値を見てみましょう。

  • 高値と安値が上がっているなら、上昇の目安
  • 高値と安値が下がっているなら、下落の目安
  • 似た価格の間を行き来しているなら、横ばいの目安

一定の方向に進む流れをトレンド、ある範囲で上下する相場をレンジと呼びます。

直近のローソク足が数本上がっただけで、上昇トレンドと決めないようにします。少し表示を広げて、いくつかの高値と安値を比べてください。

見づらければ、移動平均線を参考にする方法もあります。ただし、過去の価格から計算する線なので、変化に遅れることがあります。線の向きだけで売買を決めず、実際の値動きも見ましょう。

どちらとも言えない相場もあります。無理に上か下かを決める必要はありません。

どこで止まりやすいかを見る

次に、何度も下げ止まった場所や、上昇が止まった場所を探します。まずは前日の高値・安値や、直近の目立つ山と谷を見てみましょう。

下げ止まりの目安をサポート、上昇が止まる目安をレジスタンスと呼びます。

チャートに線を引くと見やすくなりますが、その価格ぴったりで止まるとは限りません。少し幅のある場所として考えます。

買おうとしている場所のすぐ上に、何度も反落した価格帯があれば、そこでまた売られるかもしれません。逆に、何度も下げ止まった場所の近くでは、売る前に慎重に見る理由になります。

もちろん、そのまま抜けることもあります。線を引いたら必ず反発する、とは考えないようにしましょう。

線は増やしすぎず、今の価格に近い、目立つ場所に絞ります。

今、何のニュースで動いているかを見る

チャートに加えて、相場を動かしているニュースも確認します。

金利、物価、雇用、景気など、経済の材料を見ることをファンダメンタルズ分析といいます。難しく考えず、まずは「今は何が注目されているのか」を押さえましょう。

  • 中央銀行は金利について何を話しているか
  • 物価や雇用の数字に変化があったか
  • 政治や政策の大きなニュースが出ていないか
  • 今日、この後に重要な発表があるか

ドル円なら、米国と日本の両方を見ます。今の金利だけでなく、この先に上がるのか、下がるのかという見方も値動きに関わります。

ニュースは見出しだけで判断せず、いつ出た話か、何が実際に発表されたのかを確かめてください。中央銀行などの発表と、信頼できる報道を使うと整理しやすくなります。

経済指標の発表前後は、急に動いたり、スプレッドが広がったりすることがあります。予定時刻とタイムゾーンを確認し、慣れていなければ見送る方法もあります。

よいニュースなのに下がるのはなぜ?

市場は、発表を待つ間にも予想して売買しています。そのため、結果がよくても、予想していたほどではなければ売られる場合があります。

例えば、利上げが広く予想されていたなら、実際に利上げが決まっても、あまり上がらないことがあります。その後の説明が予想より慎重なら、下がるかもしれません。

経済指標では、次の三つを見てみましょう。

  • 市場予想はどうだったか
  • 実際の結果はどうだったか
  • その後、価格はどう動いたか

前回の数字が修正される場合もあるので、そこも確認します。なお、市場予想は調査によって違い、全員が同じ予想をしているわけではありません。

「よい数字だから買う」と急ぐより、実際の値動きを見て、自分の条件に合うか確かめましょう。

市場の意見をそのまま信じない

ニュースや市場レポートを読むと、今どんな見方が多いのかが分かります。上昇に期待する人が多いのか、不安が広がっているのか。こうした市場の雰囲気をセンチメントと呼びます。

ただし、有名な専門家が買いと言っていても、自分も買う理由にはなりません。数か月先を見ている人と、今日中に決済する人では、同じ買いでも話が違うからです。

意見を読む時は、いつ書かれたのか、どれくらい先の話なのか、何を理由にそう考えているのかを見てください。事実と予想も分けましょう。

SNSで同じ意見を何度も見ても、市場全体の意見とは限りません。自分に都合のよい話だけを集めず、違う見方にも目を通してみましょう。

すでに買われすぎていないかを見る

「上がると思う」という意見と、「すでに買って持っている」というポジションは別のものです。

買い持ちが多いところで悪いニュースが出ると、買っていた人の決済が重なり、下落が大きくなる場合があります。売り持ちが多ければ、反対に買い戻しで大きく上がることもあります。

ただし、買いが多いからすぐ下がる、という意味ではありません。偏ったまま、同じ方向へ進むこともあります。

ポジションはどこで見られる?

CFTCが出すCOTレポートでは、通貨先物などの買い持ち・売り持ちを、参加者の区分別に見られます。

ただし、先物のデータなので、世界のFX取引すべてを表すものではありません。集計から公表までにも時間があります。データの日付と最新の公表予定を確認してください。

FX会社が公開する顧客の売買比率も参考になります。ただし、その会社の顧客などに限られた数字です。人数、件数、取引量のどれを数えた比率かも見ておきましょう。

こうした情報は、売買の偏りを知るために使います。それだけで入る方向やタイミングは決めないようにします。

見たことを、売買の条件にする

相場を見たら、「上がりそう」で終わらせず、どうなったら何をするかを決めます。

例えば、日足は上昇中。でも今の価格は、前回の高値に近い。今夜は重要な物価の発表もある。そんな時は、次のように考えられます。

  • 今すぐ買わず、いったん待つ
  • 価格が下がり、自分の買い条件がそろえば検討する
  • 重要な発表の前後は、新しく入らない
  • 見ていた安値を割ったら、買いの考えを見直す

これは考え方の例です。実際の条件は、自分の手法で試して決めましょう。買いをやめたから、そのまま売ってよいわけでもありません。

注文前には、損切りと利確の場所も確認します。損切りまでの幅が広いなら、損失額が大きくなりすぎないようにロットを調整してください。

環境認識で迷った時は

見るものを増やしすぎない

時間足や線、指標、ニュースを増やし続けると、どちらにでも理由をつけられます。まずは使うものを絞り、毎回同じ順番で確認しましょう。

買いたい気持ちに合わせて見ない

買うと決めてから見ると、上昇している時間足や強気の意見ばかり探しがちです。反対に動くとしたら何が理由になるかも考えてみてください。

分からない時は待つ

上か下か、いつもはっきりするわけではありません。条件が合わない時は、無理に取引しなくても構いません。

最初の見方にこだわりすぎない

発表や値動きで、考えの前提が変わることもあります。その時は見直しましょう。ただし、保有中の損切りを遠ざける理由にはしないようにします。

練習と振り返りのやり方

練習では、過去チャートの先を隠し、その時点で分かることだけで判断します。一本ずつ進められるツールや、印刷したチャートを使ってみましょう。

  1. 長い時間足から順に見る
  2. 流れと、近くの高値・安値を書く
  3. 買う、売る、見送る条件を決める
  4. 先のチャートを進め、どうなったかを見る

結果を見てから、最初の判断を書き換えないことが大切です。過去のニュースや予想も使うなら、その時点で公表されていた情報だけにします。

実際の取引では、注文前のチャートと短いメモを残しましょう。「上昇中の押し目を狙った」「重要な発表前なので見送った」などで十分です。

週末には、見方と実際の売買を比べます。待つつもりだったのに飛びついたのか、判断の基準が曖昧だったのか。次に直すことを一つ選んでください。

一回当たったかだけでなく、同じ基準で取引した時に、コストを引いた利益が残っているかも確認しましょう。

まずは取引前に、短いメモを作ろう

環境認識は、難しい分析をたくさんすることではありません。今の流れ、価格の位置、注目されているニュースを確認することです。

取引を始める前に、「今はどんな相場か」「どこまで待つか」「何が起きたら考えを変えるか」を短く書いてみましょう。

条件が合わなければ見送って構いません。入る場所を探す前に、今は自分が取引する場面かを考えてみてください。

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