ダブルボトム・ダブルトップとは？だましを回避するポイントも紹介
FXや株式のトレードにおいて、チャートパターンの分析は相場の転換点を見極める手法です。中でもダブルボトムやダブルトップは、初心者でも比較的見つけやすく、多くのトレーダーが注目するパターンといえるでしょう。
しかし、これらのパターンには「だまし」と呼ばれる現象が存在し、セオリー通りに相場が動かないケースも少なくありません。
この記事では、ダブルボトム・ダブルトップの基本的な仕組みや見方を解説した上で、関連する重要ワードやだましを回避するためのポイントについて詳しく紹介します。チャート分析のスキルを向上させたい方は、ぜひ最後までお読みください。
ダブルボトムとは
ダブルボトムとは、下降トレンドの終わりに現れるチャートパターンで、アルファベットの「W」の形に見えることが特徴です。下降トレンド中に一度上昇し、再度前回の安値付近まで押し戻されるものの、直近安値を割り込むことなく再び上昇するチャートの形状を指します。
ダブルボトムの完成は相場の底打ちを意味し、下降トレンドから上昇トレンドへの転換が示唆されます。つまり、ダブルボトムは「買い」のシグナルとして機能するパターンです。2度目の上昇で直近高値のネックラインを超えることで、ダブルボトムが完成した状態と判断できる目安となるでしょう。
買いエントリーのタイミングとしては、価格がネックラインを上に抜けた後が一般的です。ネックラインを突破したことを確認してからエントリーすることで、だましに遭うリスクを軽減できます。また、ダブルボトムが完成した後は、底値からネックラインまでの値幅と同程度の上昇が見込まれるとされています。
ダブルトップとは
ダブルトップとは、上昇トレンドの終わりに現れるチャートパターンで、アルファベットの「M」の形に見えることが特徴です。上昇トレンド中に一度下降し、再度前回の高値あたりまで反発するものの、直近高値を超えられずに再度下落するチャートの形状を指します。
ダブルトップの完成は相場の天井を意味し、上昇トレンドから下降トレンドへの転換が示唆されます。したがって、ダブルトップは「売り」のシグナルとして活用できるパターンです。2度目の下落で直近安値のネックラインを超えれば、ダブルトップが完成したという判断材料になります。
売りエントリーのタイミングとしては、価格がネックラインを下に割り込んだ後が一般的です。ダブルトップが完成した後は、天井からネックラインまでの値幅と同程度の下落が見込まれるとされています。
ダブルボトムに関する重要ワード
ダブルボトムへの理解を深め、実際のトレードで活用するためには、関連する重要ワードを押さえておきましょう。ここでは、ダブルボトムを分析する際に知っておきたい用語について解説します。
ネックライン
ネックラインとは、チャートパターンにおいてトレンドの転換点を示す水平線のことです。ダブルボトムでは直近高値に引かれるレジスタンスライン、ダブルトップでは直近安値に引かれるサポートラインがネックラインに該当します。
ダブルボトムの場合、2回目の上昇がこのレジスタンスライン（ネックライン）を超えることで、チャートパターンが完成したと判断します。一方、ダブルトップでは、2回目の下降がサポートライン（ネックライン）を割り込んだ時点が目安です。
ダブルボトムでエントリーする際は、まず安値に水平なサポートラインを引いて、2回目の安値がサポートラインと同じかそれより上にあることを確認しましょう。その後、価格がネックラインを超えたタイミングで買いエントリーを検討するのが基本的な手順です。ネックラインを意識した売買判断を行うことで、トレードの精度を高められます。
⏩️サポートライン・レジスタンスラインの引き方・活用法｜Fintokeiの「最大損失ルール」も解説
トリプルボトム
トリプルボトムとは、同じ程度の谷（安値）が3つ続いた後、ネックラインを上抜けして完成するチャートパターンです。ダブルボトムと同様に相場の底打ちを示唆しますが、3回の反発を経ているため、より強力な買いシグナルとして認識されています。
トリプルボトムはダブルボトムよりも強力な上昇トレンドに発展しやすいとされており、出現頻度は低いものの信頼性が高いパターンとして、多くのトレーダーが注目します。
2番底
2番底とは、下落トレンドにおける2回目の下落局面の底を示す用語です。ダブルボトムにおいては、最初に形成された1番底と比較して、2番底が本当の底値になる可能性が高いと考えられています。
また、2番底が1番底と同水準またはそれより高い位置で形成された場合は、売り圧力が弱まっていることを意味します。この状況では相場が上昇トレンドに向かう可能性が高まるため、ダブルボトムのパターンを見極める際には2番底の形成位置を注意深く確認しましょう。
逆三尊
逆三尊（ヘッドアンドショルダーズボトム）とは、価格が三度底をつくチャートパターンのことです。下降トレンドの終盤に出現することが多く、上昇トレンドへの転換を示すシグナルとして活用されています。
逆三尊の特徴は、中央の谷（2番目の底）が最も深くなる点にあります。左右の谷（肩）がほぼ同じ高さで形成され、ネックラインを上抜けすると上昇トレンドへの転換が示唆されるでしょう。
ダブルボトムよりも出現頻度は少ないですが、信頼性の高いトレンド転換シグナルとして知られています。
ダブルボトムにおけるだましとは
テクニカル分析には、セオリーとは逆の動きをする「だまし」と呼ばれる現象があります。
だましとは、相場が上がると見せかけて上がらない、または下がると見せかけて下がらないことを指します。ダブルボトムやダブルトップらしき兆候が見られたとしても、必ずしも予想通りの動きになるとは限りません。
たとえば、ダブルボトムを形成して上昇すると見せかけて、ネックラインを一度上抜けた後に再び下落するケースもあります。
だましに遭うと損失につながる可能性が高いため、ある程度勝率が高いと判断できる状況を厳選してエントリーする意識が重要です。
ダブルボトムのだましを回避するためのポイント
だましを完全に回避することは難しいものの、いくつかのポイントを押さえることでリスクを軽減できます。ここでは、ダブルボトムのだましを回避するために覚えておきたいポイントを解説します。
他のテクニカル指標とも組み合わせて判断する
ダブルボトムだけで判断してしまうのではなく、他のテクニカル指標も複数組み合わせて確認することが重要です。複数の指標が同じ傾向（上昇シグナル）を示した段階でエントリーを決断したほうが、勝率を高められるでしょう。
以下では、ダブルボトムと組み合わせて活用したい代表的なテクニカル指標を紹介します。
移動平均線
移動平均線とは、一定期間の終値の平均を1本の線で結んだ指標のことです。トレンドの方向性や強さを視覚的に把握しやすく、多くのトレーダーに活用されています。
ダブルボトムと移動平均線を組み合わせる場合、価格が移動平均線を上抜けているかどうかを確認しましょう。ダブルボトムの形成とともに価格が移動平均線を上抜けていれば、上昇トレンドへの転換がより確実になると判断できます。
移動平均線については、以下で詳しく説明しているのでご確認ください。
MACD
MACDとは、移動平均線をもとにして作られたオシレーター系インジケーターのことです。トレンドの把握を得意としており、相場の転換点を捉える際に役立ちます。
ダブルボトムの形成時にMACDがゴールデンクロス（MACDラインがシグナルラインを下から上に突き抜ける現象）を示していれば、上昇トレンドへの確度が高まったといえるでしょう。
たとえば、チャートパターンとMACDの両方が買いシグナルを示した場合、だましに遭うリスクを軽減できます。
MACDの概要については、以下記事で紹介していますのでぜひご確認ください。
⏩️MACDとは？基本的な見方や移動平均線と組み合わせた取引手法も紹介！
ネックラインを突破したことを確認する
チャートパターンが完成された状態でエントリーしたほうが勝率を高められます。ダブルボトムらしき形状を見つけたからといって楽観的に行動するのではなく、価格がネックラインをしっかりと突破したことを確認してからエントリーするようにしましょう。
ネックラインを一時的に突破しただけで、すぐに反落するケースもあります。確実性を高めるためには、ネックラインを明確に上抜けてからエントリーするか、ネックライン突破後の押し目を狙うなどの工夫が有効です。
リスク管理のために損切り注文を出す
どれだけ慎重にテクニカル指標を確認してエントリーしても、想定外の動きをすることはあります。そのため、リスク管理の意識を忘れず、だましに備えて損切り注文を事前に設定しておくことが重要です。
損切りラインの目安としては、ダブルボトムの安値（2番底）付近に設定するのが一般的です。損失を限定することで、だましに遭った場合でも資金の大幅な減少を防ぎ、長期的に安定した運用を目指せるでしょう。
「Fintokei」でダブルボトムのだましを回避できる安定性を身につけよう！
トレーダーとしての腕を磨いていきたいという方には、プロップファーム「Fintokei（フィントケイ）」の利用がおすすめです。Fintokeiはデモトレード環境を提供しているため、取引による実際の損失が発生しません。
運用デモ資金を使って、FX通貨ペア、貴金属、株価指数CFDなどの取引スキルを磨くことができます。
Fintokeiは海外プロップファームとしては唯一、日本における正式な事業登録を済ませている点も安心材料といえるでしょう。最大レバレッジはプランによって異なりますが、Fintokeiでは「攻めるトレード」よりも「長期目線で安定的に生き残るトレード」を重視しています。
デモ口座での十分な練習とダブルボトムを参考にした取引を繰り返すことで、だましを回避できる安定運用のスキルを習得できるでしょう。実際の資金を使わずにトレード経験を積めるため、初心者でもリスクを抑えながらチャートパターンの見極め方を学べます。
Fintokeiはビギナー向けから上級者向けまで幅広いプランを用意しているので、自分のスキルや目標に合わせて学習を進められる点も魅力です。チャレンジプランで実力を証明すれば、プロトレーダーとして認定され、利益の一部を報酬として受け取ることも可能になります。まずは無料トライアルから試してみてはいかがでしょうか。
まとめ
ダブルボトムは下降トレンドから上昇トレンドへの転換を示唆する「W」字型のチャートパターンで、ダブルトップは上昇トレンドから下降トレンドへの転換を示唆する「M」字型のパターンです。
だましを回避するためには、移動平均線やMACDなど他のテクニカル指標との組み合わせ、ネックライン突破の確認、損切り注文の設定などが有効といえます。
Fintokeiのデモ環境を活用してダブルボトムを使った取引を繰り返し練習し、安定したトレードスキルを身につけていきましょう。
