レイテンシーアービトラージとは?違法性やリスク、正しい稼ぎ方を解説
SNSや広告などで「レイテンシーアービトラージ」という言葉を見かけ、どのような手法なのか興味を持った人もいるでしょう。
レイテンシーアービトラージは、SNSや広告で「確実に稼げる」とうたわれる一方で、実態を知らずに手を出すと口座凍結や出金拒否といった深刻なトラブルに発展するリスクがある手法です。仕組みやリスクを正しく理解しないまま実践すると、大きな損失を被る可能性があります。
この記事では、レイテンシーアービトラージの概要や違法性、リスクについて詳しく解説します。
レイテンシーアービトラージとは
レイテンシーアービトラージとは、FX業者間で発生するレート配信速度の差(遅延)を利用して利益を狙う取引手法です。理論上はリスクが低く見える手法ですが、実際には多くのFX業者で禁止されており、発覚すると口座凍結などのペナルティを受ける可能性があります。
アービトラージ(裁定取引)とは
アービトラージとは、異なる市場間で生じる価格差を利用して利益を得る「サヤ取り」と呼ばれる取引手法です。たとえば、A市場で100円の商品がB市場で102円で取引されている場合、A市場で買ってB市場で売れば2円の利益が得られます。
一般的な裁定取引は、市場の価格差(歪み)を是正する役割を果たすため、金融市場において正当な取引として認められています。株式や債券、コモディティなど幅広い金融商品で活用されており、機関投資家やヘッジファンドも採用する手法の一つです。
ただし、FXにおけるレイテンシーアービトラージは、市場の歪みを是正するのではなく、業者のシステム上の遅延を悪用する点で通常の裁定取引とは性質が異なります。
⏩️裁定取引とは?仕組みとメリット・デメリットをわかりやすく解説
レイテンシーアービトラージの仕組み
レイテンシーアービトラージの仕組みは、業者間のレート配信速度の差を利用するため「後出しジャンケン」にたとえられることがあります。
具体的な流れは以下のとおりです。
- 複数のFX業者のレート配信を同時に監視する
- レート更新が速い業者(A社)で価格変動を確認する
- レート更新が遅い業者(B社)にまだ反映されていない「古いレート」で注文を出す
- B社のレートが追いついた瞬間に決済して利益を確定する
たとえば、A社でドル円が150.00円から150.05円に上昇したとします。B社のレートがまだ150.00円のままなら、B社で買い注文を入れて、数ミリ秒後にB社のレートが150.05円に追いついたところで決済すれば5pipsの利益が得られる計算です。
このような瞬時の価格差を狙うため、高頻度取引(HFT)ツールや専用のEA(自動売買プログラム)が用いられます。
レイテンシーアービトラージは違法?
レイテンシーアービトラージは日本の法律では明確に禁止されていないものの、ほとんどのFX業者の利用規約では禁止行為に該当します。
国内の法律上は違法とされていない
レイテンシーアービトラージは、金融商品取引法などの日本国内の法律で明確に禁止されているわけではありません。逮捕や刑事罰の対象となる犯罪行為ではなく、あくまで業者との契約上の問題として扱われます。
法律上は「違法」ではないため、「レイテンシーアービトラージは合法だから問題ない」と主張する情報も見受けられます。しかし、法律に違反しないからといって、自由に実践できるわけではありません。FX取引は業者との契約に基づいて行われるため、業者が定めるルールに従う必要があります。業者の規約に違反すれば口座凍結や利益没収などのペナルティを受けることになるため、注意が必要です。
多くの証券会社やFX業者の規約では禁止されている
国内外を問わず、多くの証券会社やFX業者の約款・取引規約では、レイテンシーアービトラージを禁止行為として明記しています。「価格の誤表示や遅延を利用した取引」「システムの脆弱性を悪用した取引」などの表現で禁止されているケースが一般的です。
規約違反が発覚すれば契約解除(口座凍結)の正当な理由となります。「知らなかった」では済まされないため、利用する業者の規約を必ず確認してください。
レイテンシーアービトラージが見つかるとどうなる?
レイテンシーアービトラージが業者に発覚した場合、ペナルティを受ける可能性があります。「バレなければ大丈夫」と考える人もいるかもしれませんが、FX業者は高度な監視システムを導入しており、不正な取引パターンを検出する技術は日々進化しています。
発覚した際に想定される主なペナルティは以下のとおりです。
- 利益の取り消し
- 出金拒否
- 口座凍結
- 損害賠償請求などの法的措置
一時的に利益を得られたとしても、出金時に審査が入り、過去の取引履歴を遡って調査されるケースもあります。
レイテンシーアービトラージが禁止されやすい理由
レイテンシーアービトラージは、なぜ多くのFX業者で禁止されているのでしょうか。
市場の公平性を損なうと判断されやすい
レイテンシーアービトラージは、正常な相場分析に基づく取引ではなく、システムの隙を突く行為です。
通常のトレーダーは、チャートパターンや経済指標、ニュースなどを分析して将来の価格変動を予測し、リスクを取って売買判断を下します。一方、レイテンシーアービトラージは「すでに確定した価格」を見てから注文を出すため、予測やリスクを伴わない一方的な取引となります。
金融市場は参加者全員が同じ情報に基づいて取引する前提で成り立っており、情報の時間差を悪用する行為はアンフェアと判断されるのです。
ブローカー側に一方的な不利が生じる
レイテンシーアービトラージが禁止されているのは、業者に一方的な損失を与える注文になる可能性が高いためです。業者側は実勢価格と乖離した古いレートで約定させられ、その後のカバー取引(リスクヘッジのための取引)で損失を被ることになります。
たとえば、実勢価格が150.05円のときに、遅延した150.00円のレートで買い注文を受けた業者は、カバー取引で150.05円前後の価格で買わなければなりません。顧客には150.00円で売り、市場から150.05円で買うため、業者は5pips分の損失を負担することになります。
継続的に有毒なオーダーを出すトレーダーは、業者の収益を圧迫する存在として排除対象となるのです。
システム負荷や取引環境への影響
レイテンシーアービトラージでは、高頻度取引(HFT)ツールを使用して機械的な高速注文を繰り返すケースが多くなります。短期間に大量の発注をするため、取引サーバーに過大な負荷がかかります。
サーバー負荷が増大すると、一般トレーダーの注文処理に遅延が生じたり、最悪の場合はシステムダウンを引き起こしたりする原因となります。レイテンシーアービトラージは取引環境の維持という観点からも禁止されているのです。
禁止手法に頼らず利益を得るための現実的な選択肢
禁止手法に頼らなくても、正攻法で利益を得る方法は存在します。
業者の穴を探すより「相場分析スキル」を磨く
レイテンシーアービトラージのような手法は、業者のシステム上の隙を突くアプローチです。しかし、業者の監視システムは日々強化されており、抜け穴を探し続けても、業者とのイタチごっこで終わるのが現実です。
一方、テクニカル分析やファンダメンタルズ分析といった相場分析スキルは、業者や取引環境が変わっても通用する一生モノの技術です。サポートライン・レジスタンスラインの活用、移動平均線やRSIなどのインジケーター分析、経済指標の読み解き方など、身につけたスキルは資産として蓄積されます。
裏技的な手法で一時的に稼いでも、口座凍結で全てを失ってしまえば意味がありません。時間をかけてでも正統派のトレードスキルを習得するほうが、長期的には安定した収益につながります。
テクニカル分析について詳しく知りたい人は、以下の記事も参考にしてください。
自動売買(EA)を使うなら正規のロジックを選ぶ
自動売買(EA)に興味がある人は、レイテンシーアービトラージ用のツールではなく、正規のロジックで設計されたEAを選びましょう。「必ず稼げる」「リスクゼロ」とうたうアービトラージツールの多くは、詐欺まがいの高額商材である可能性があります。
正規のロジックで設計されたEAの代表例としては、相場のトレンド方向に沿って売買する「トレンドフォロー型」や、短時間で小さな利益を積み重ねる「スキャルピング型」などがあります。
また、EAを選ぶ際は、バックテスト(過去データでの検証)やフォワードテスト(リアルタイムでの検証)で実績が証明されているロジックを採用しましょう。
資金不足を補うなら「プロップファーム」を活用する
資金が少ないと一度の取引で得られる利益も限られるため、「手っ取り早く稼げる方法」としてレイテンシーアービトラージに手を出す人もいます。しかし、前述のとおり口座凍結や出金拒否のリスクがあり、結果的に資金を失う可能性が高い手法です。
資金不足を感じているなら、プロップファームの活用を検討してみてください。プロップファームとは、トレーダーに資金を提供し、運用成績に応じて報酬を支払うサービスです。
たとえば、Fintokei(フィントケイ)では、一定のルールを守ってトレードすることで、最大5,000万円相当の資金をデモ口座で運用できます。自己資金をリスクにさらすことなく、実力次第で大きなリターンを目指すことが可能です。
禁止手法で口座凍結におびえながらトレードするよりも、正攻法でスキルを磨きながら堂々と取引できる環境を選ぶほうが、落ち着いてトレードに取り組めるでしょう。
正攻法で資金を増やせるFintokeiとは
Fintokei(フィントケイ)は、個人トレーダーがデモ環境で仮想資金を運用できるプロップファームです。一定の条件をクリアしてプロトレーダーとして認定されると、デモ口座の取引利益額に応じた報酬を受け取れます。
Fintokeiの主な特徴は以下のとおりです。
- 自己資金のリスクゼロで実践的なトレード経験を積める
- 「スケーリング」で最大5,000万円相当の資金運用が可能
- スイングトレード向けプランや学習コンテンツも充実
Fintokeiではデモトレード環境を利用するため、どれだけ損失を出しても実際の資金を失うことはありません。FXや貴金属、株価指数CFDなど幅広い銘柄を取引でき、実践的なトレード経験を積めます。
また、トレード成績などに応じて運用できる資金が段階的に増加する「スケーリング」というオプションも提供しています。最大5,000万円相当の資金を運用できるため、自己資金が少ない人でも大きなリターンを目指すことが可能です。
さらに、スイングトレード向けのプランや、トレードスキルを磨くための学習コンテンツも用意されており、短期売買だけでなく、中長期の視点でトレードしたい人にも対応した環境が整っています。
なお、Fintokeiは海外プロップファームとしては唯一、日本国内における事業登録を正式に完了しています。初めてプロップファームを利用する人は、Fintokeiの無料トライアルから始めてみてはいかがでしょうか。
まとめ
レイテンシーアービトラージは、業者間のレート配信速度の差を利用する取引手法です。違法ではないものの、多くのFX業者で禁止されており、発覚すると口座凍結や出金拒否などのペナルティを受ける可能性があります。
安定した利益を目指すなら、裏技的な手法ではなく、相場分析スキルの習得や正規のEA活用に取り組みましょう。資金面に不安がある人は、Fintokeiの無料トライアルで正攻法のトレードを体験してみてください。