【分かりやすく解説】有効証拠金とは|余剰証拠金や必要証拠金との違い

有効証拠金とは、口座残高にポジションの含み損や含み益を加算して計算できる金額であり、「現在の資金状態」を示す重要な指標です。
ただし取引を始めたばかりの方の中には、「必要証拠金」や「余剰証拠金」など、有効証拠金に似たような用語が多くて複雑だと感じている人も多いはずです。
しかし証拠金に関する用語、それぞれの違いを理解しないまま取引を続けてしまうと、必要以上のリスクを背負ってしまう可能性があります。
この記事では、有効証拠金について計算方法や余剰証拠金、必要証拠金との違い、さらにFintokeiに関するルールなどを以下の項目でわかりやすく解説します。
- 有効証拠金とは?
- 有効証拠金と余剰証拠金、必要証拠金との違い
- Fintokeiにおける有効証拠金のルールを確認
- まとめ
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Fintokeiについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫プロップファームFintokeiとは?おすすめする理由や始め方を紹介!
有効証拠金とは?
有効証拠金は「口座残高 + 評価損益(含み損・含み益)」で計算される金額です。
つまり現在の建玉の損益状況をリアルタイムで反映しており、トレーダーが新たにポジションを建てたり、既存ポジションを維持したりする際に証拠金として利用できる「現在の取引可能な資金」を示します。
有効証拠金は一般の業者ではロスカット判定の基準にも使われるため、トレーダーにとっては単なる目安ではなく「資金管理の要」となる指標です。
有効証拠金の計算方法
実際の数字をもとに、有効証拠金を計算してみましょう。
例えば、あるトレーダーの口座に100万円の口座残高があり、現在保有しているドル円の建玉に1万円の含み益があるとします。
この場合の有効証拠金は、101万円(口座残高:100万円 + 評価損益:1万円)となります。
実際のトレード画面も見てみましょう。
上記のトレード画面では、口座残高が49,998.22USDで、保有ポジションに0.33USDの含み損が発生しています。
したがって、有効証拠金の項目には49,997.89USD(口座残高:49,998.22USD – 評価損益:0.33USD)と表示されています。
有効証拠金と余剰証拠金、必要証拠金との違い
トレードでは証拠金にまつわる用語として、「有効証拠金」以外にも「必要証拠金」と「余剰証拠金」という用語もよく使われます。
3つの証拠金は、以下のような関係性となっています。
有効証拠金 = 必要証拠金 + 余剰証拠金
必要証拠金とは、ポジションを保有するために拘束される最低限の資金を指します。
例えばドル円を1ロット(10万通貨)取引する場合、その取引に最低限必要な金額である60万円(10万通貨 × 1ドル=150円 ÷ レバレッジ25倍)が必要証拠金です。
また余剰証拠金とは、有効証拠金から必要証拠金を引いた残りの資金、つまり新規ポジションを建てるための余力となる資金を指します。
「証拠金維持率」は有効証拠金に対する必要証拠金の割合
証拠金維持率とは、有効証拠金が必要証拠金の何%に相当するかを示します。
証拠金維持率 = 有効証拠金 ÷ 必要証拠金 × 100
例えば、有効証拠金が10万円、必要証拠金が5万円である場合、証拠金維持率は200%(有効証拠金:10万円 ÷ 必要証拠金が5万円 × 100)となります。
証拠金維持率は、トレーダーのポジションがどれだけ安全に維持されているかを示す重要な指標であり、比率が高いほど余裕がある状態、低いほど危険な状態といえます。
含み損が拡大すると有効証拠金が減少し、証拠金維持率も低下していくため、常に証拠金維持率の数値をチェックしながらリスクコントロールすることが極めて重要です。
証拠金維持率の目安については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫証拠金維持率の目安は200%で安心?リスク管理の本質を解説
実際に4つの証拠金を計算してみよう
実際の数値を用いたシミュレーションで有効証拠金・必要証拠金・余剰証拠金・証拠金維持率の4つを計算してみましょう。
前提条件は、以下の通りです。
- 口座残高:2,000,000円
- レバレッジ:20倍
- 通貨ペア:USD/JPY
- 想定レート:1ドル=150円
- 取引数量:1ロット(100,000通貨)
- 含み損益:±0円(建玉は現在値と同値)
まず必要証拠金は、75万円(100,000通貨 × 150円 ÷ 20倍 )となります。計算過程を見て分かる通り、必要証拠金はレバレッジによって以下のように左右されます。
レバレッジ | 必要証拠金 |
1倍 | 1,500万円 |
5倍 | 300万円 |
20倍 | 75万円 |
50倍 | 30万円 |
100倍 | 15万円 |
有効証拠金は含み損益が0円なので口座残高と同じ200万円、したがって余力として残っている余剰証拠金は125万円(200万円 − 75万円)です。
また証拠金維持率は約266.67%(200万円 ÷75万円 × 100)となり、一定の相場変動にも十分耐えられる安全な状態と言えます。
Fintokeiにおける有効証拠金のルールを確認
有効証拠金の概要を理解することで、Fintokeiのルールについてさらに理解を深められるようになります。
具体的に以下の3つのルールについて見ていきましょう。
- 損失率に関するルール
- 最高水準に関するルール
- 報酬の支払いに関するルール
損失率に関するルール
チャレンジプランや入門プランでは、1日に5%以上お金が減るとその時点で取引を続けられなくなりますが、その5%という数値は有効証拠金をもとに計算されます。
Fintokeiでは毎日午前9時(日本時間)に有効証拠金を記録します。そして、次の日の朝9時までにこの有効証拠金から5%以上減ってしまうと失格となるのです。
例えば午前9時時点の有効証拠金が1,000万円である場合、950万円(1,000万円 – 50万円)が失格ラインになります。
したがって、翌朝午前9時まで950万円以上の証拠金を維持する必要があると事前に計算が可能です。
損失率の計算方法については、以下で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
最高水準に関するルール
Fintokeiの「速攻プロプラン」では、最高水準(High-Water Mark、略してHWM)をもとに取引を続けられるかどうかの基準が設けられています。
具体的には毎朝9時(日本時間)に、有効証拠金がいくらあるかを記録していき、その中で一番多かった金額があなたの最高水準(HWM)になります。
そしてこの最高水準から10%以上お金が減ってしまうと失格となるといった具合です。
例えば以下のような場合、HWMは2日目の1,200万円となり、有効証拠金が1,080万円(1,200万円 × 90%)を下回ったら失格です。
- 1日目の朝9時:1,000万円(有効証拠金)
- 2日目の朝9時:1,200万円(有効証拠金)
- 3日目の朝9時:1,010万円(有効証拠金)
速攻プロプランのルールについては、以下で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫速攻プロプラン(SwiftTrader)で口座を維持する為にはどうすればいいですか?
報酬の支払いに関するルール
Fintokeiでは利益獲得日が3日以上あると報酬の支払いを申請することができますが、その最低利益は有効証拠金から計算されます。
具体的には、Fintokeiでは毎朝9時(日本時間)に有効証拠金を記録しており、この金額が前日よりも0.5%以上増えていたら「利益が出た日」としてカウントされます。
例えば、初期残高が100万円なら次の日に5,000円(100万円 × 0.5%)以上の証拠金があれば利益獲得日としてカウントされるといった具合です。
また、同じポジションを3日間以上持ち続けていた場合も上記の基準を満たしているのであれば3日間をまとめて「利益日」としてカウントすることも可能です。
報酬の支払いに関するルールについては、以下で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
まとめ
この記事では、有効証拠金の基本的な仕組みからFintokeiにおける独自ルールまで、初心者にもわかりやすく解説しました。
有効証拠金は単なる残高ではなく、現在の損益やスワップを反映した「現在の資金状態」を示す指標であり、ロスカットや新規注文の判断にも深く関わります。
またFintokeiではこの有効証拠金をベースに、損失率や最高水準、報酬の支払いなどの重要なルールが定められています。
だからこそ、有効証拠金の意味をしっかり理解しておくことが、資金を守りながら継続的に利益を出すトレーダーになるための第一歩です。
この記事を参考に有効証拠金の見方とリスク管理の感覚を身につけ、Fintokeiでのトレードを安心してスタートしてみてください。
