レンジ相場は初心者に優しい?実は「危険」だらけの落とし穴

パターン化した動きをしているレンジ相場は、一見すると大きな損失を出しにくく、安全そう、むしろ稼ぎやすそうにも見えます。
しかし、実際にはだましに振り回されたり、往復ビンタで損失を繰り返したり、ナンピンで資金を膨らませてしまったりと、初心者を陥れる罠が数多く潜んでいます。
こうしたレンジ相場に潜む危険性を軽視すると、安定した取引どころか致命的な損失につながりかねません。
そこで本記事では、レンジ相場が危険だといわれる理由を具体的な失敗例を交えて解説し、その上でトレンド相場との見極め方や欠かせない資金管理のポイントなどを紹介します。
- レンジ相場が危険だといわれる4つの理由
- レンジ相場であるか・ないかの見極めが危険性を減らす
- レンジ相場が終わるタイミングを読むためのコツ
- レンジ相場の危険性は排除しきれない。だからこそ資金管理
- レンジ相場の取引を実践するならFintokei
- まとめ
レンジ相場が危険だといわれる4つの理由
レンジ相場が危険だといわれる4つの理由について、レンジ相場でよくある以下の失敗例をもとに解説していきます。
- 往復ビンタで利益だけでなく精神面も削られやすいから
- ブレイクのだましやストップ狩りに巻き込まれるから
- ナンピンをしてしまいがちだから
- 狙える利益に対してコストの比率が高くなりやすいから
往復ビンタで利益だけでなく精神面も削られやすいから
レンジ相場では価格が一定の範囲を上下するため、明確な方向性が見えにくく、エントリーしても逆行し、損切りした直後に再び逆方向に動く「往復ビンタ」が起きやすいです。
例えば、トレンド相場と同じように移動平均線のクロスでエントリーする場合、買ったものの逆行で損切り、すぐにシグナルに従って売ったものの再び逆行と連続して損失に繋がるケースも少なくありません。

さらに問題なのは精神的ダメージです。
連続して損切にあうと「次こそは取り返したい」という焦りが強まり、冷静な相場分析よりも感情的なリベンジトレードに走ってしまう人も多くみられます。
このような心理の乱れはロットを膨らませたり、無計画なエントリーを増やしたりなど、リスク管理の崩壊を招き、致命的な損失に直結する可能性が高いため危険だと言われるのです。
ブレイクのだましやストップ狩りに巻き込まれるから
「レンジの上限や下限で逆張りする」または「ブレイクアウトに順張りで乗る」この2つがレンジ相場を利用した代表的な手法ですが、裏切られる場合も多くあります。
例えば、レンジの上限を抜けたように見えても、実際には一時的な値動きですぐにレンジ内へ戻ってしまうこともあります。

またレンジ端で逆張りを仕掛ける場合も、仕掛けた途端に本格的なトレンドが発生したり、ストップ狩りによってポジションを狩ってから動いてしまったりといったケースもよくあります。
このようなブレイクがだましなのか、どのパターンでストップ狩りが発生しやすいのかの判断が難しい点が問題なのです。
ストップ狩りについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫ストップ狩りは本当に存在するのか?対策に役立つツールや見極め方を紹介
ナンピンをしてしまいがちだから
レンジ相場で逆張りをした結果、逆行してブレイクをしたとしても「どうせまたレンジ内に戻るだろう」と考えがちです。
その結果、損切りを行わずにナンピンを選びやすくなります。
またそのように考えてナンピンをしても成功することがあるため、「ナンピンすれば助かる」という誤った自信につながりがちです。
しかしレンジ相場はいつかブレイクします。希望的観測をもとにしたナンピンに依存しすぎると一度の取引でこれまで積み重ねた資金を失うことも十分にあり得ます。
ナンピンがダメな理由については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫ナンピン買いはなぜダメなのか4つの理由を解説!ナンピンをやめるための対策方法も紹介
狙える利益に対してコストの比率が高くなりやすいから
レンジ相場は値動きの幅が小さいため、狙える利益も限定的になります。
その一方で、取引で必ず発生するスプレッドや手数料といったコストは一定の水準でかかるため、相対的に負担が大きくなりやすいのです。
このように狙える利益に対してコストの比率が高い状況では、たとえ勝率が高くても思ったほど利益が積み上がらず取引を繰り返せば繰り返すほどトレードの効率性が下がります。
結果として「レンジ相場でコツコツ稼いだつもりが、実際にはスプレッドと損切りで帳消し」という状況になりがちです。
レンジ相場であるか・ないかの見極めが危険性を減らす
往復ビンタやブレイクのだまし、ナンピンといった失敗は「そもそも今がレンジ相場なのか、トレンド相場なのか」を見極められなかった結果として起こるケースが多いです。
逆に相場状況を正確に判断できれば、このような失敗にあう危険性を大幅に抑えられるという訳です。
レンジ相場とトレンド相場を見極めるためにも、以下の3ステップでチャートをチェックしていきましょう。
- チャートパターンを探してみる
- インジケーターを活用する
- 複数時間足でチェックする
ステップ1:チャートパターンを探してみる
レンジ相場を見極めるための第一歩は、チャートパターンが成立していないか確認してみることです。
レンジ相場では、以下のような代表的なチャートパターンが形成されることがあり、それさえ見つかれば簡単にレンジ相場だと判断することができます。
- 三角持ち合い(シンメトリカルトライアングル)
- アセンディング(ディセンディング)トライアングル
- フラッグ
- ボックス相場
特に三角持ち合いを代表とする三角形のパターンは、値幅の収縮とともにトレンドラインが収束していくため、近い将来どちらかにブレイクする可能性が高いと判断することもできます。

ステップ2:インジケーターを活用する
三角持ち合いだと思っていたのに実際はボックス相場へ移行しているなど、チャートパターンだけではレンジ相場とトレンド相場を見極めるのが難しいケースもあります。
そこで役立つのがインジケーターです。
例えば移動平均線(200期間)を表示してみるだけでも、先ほどのディセンディングトライアングルは成立しづらそうであるということが分かります。

移動平均線が水平方向を向いているということは、ボックス相場で考えたほうがよいという判断ができるので、レンジ相場のだましにあう危険性も大きく下げられます。
トレンド相場とレンジ相場の見極めに役立つインジケーターついては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫
ステップ3:複数時間足でチェックする
レンジ相場かトレンド相場かの判断は、見る時間軸によって大きく印象が変わります。
例えば1時間足では明確なボックス相場に見えても、日足チャートでは上昇トレンド中の一時的な調整に過ぎないケースがあります。
そこで有効なのがマルチタイムフレーム分析です。
具体的には、上位足で全体のトレンド方向を確認し、下位足でレンジ相場かどうかを見極める流れを取ります。
これにより、「短期的なレンジで逆張りを狙うのか」「上位足トレンドに沿った押し目買い・戻り売りを待つのか」といった戦略を立てやすくなります。
マルチタイムフレーム分析については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫【テクニカル分析】移動平均線を使ったマルチタイムフレーム分析を解説
レンジ相場が終わるタイミングを読むためのコツ

レンジ相場は「どこまで続くのか」が分かりにくいため、終わるタイミングを読むことも大きな課題になります。
特にボックス相場では、上下のラインを何度も試した後に突然大きなブレイクが起きることが多く、初心者が振り回されやすい局面です。
まず確認すべきはレンジの形成時間です。
長くレンジを続けた後ほど上下いずれかに抜けやすい傾向があるので、一定期間が経過したら「そろそろトレンド発生の可能性が高まっている」と意識することが重要です。
過去チャートを参考に、どれくらいのレンジを形成していたのか確認してみることも非常に役立ちます。
さらに、何か大きな材料によってレンジがブレイクしたのかチェックすることも効果的です。
経済指標の発表や要人発言、他市場の動向などが重なる局面では、レンジブレイクが本物になる確率が高まります。
レンジ相場の危険性は排除しきれない。だからこそ資金管理

どれだけ見極めに力を入れても、レンジ相場に潜む危険性を完全に避けることはできません。だからこそ重要になるのが資金管理です。
資金管理さえしっかりと行っていれば、レンジ相場とトレンド相場の見極めを外してしまったとしても、致命的な損失を避けながら次のチャンスを狙い続けることができます。
具体的には、まず「1回のトレードで許容する損失は資金の○%以内」というルールを設けることが基本です。一般的なルールは「1〜2%」です。
さらに「連続して○○回損切になったらその日は取引をやめる」、といった1日の損失上限を決めておくといったルールも心理的な防波堤になります。
レンジ相場では「どうせ戻る」とナンピンに走りやすいため、ナンピンの回数や最大損失額をあらかじめ決めておくことも有効です。
利益確定についても、分割利確や建値ストップを活用すれば、一時的な値動きで利益を逃すことなく、安定的に収益を積み重ねていきやすくなるでしょう。
トレードで役立つ資金管理方法については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
レンジ相場の取引を実践するならFintokei

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Fintokeiについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫プロップファームFintokeiとは?おすすめする理由や始め方を紹介!
まとめ
この記事では、レンジ相場が危険だといわれる理由から、その見極め方、さらに資金管理の重要性まで詳しく解説しました。
レンジ相場には初心者から経験者まで多くのトレーダーを悩ませる落とし穴が潜んでいます。
したがって相場がレンジなのかトレンドなのかを見極めるステップを踏むことが、危険性を抑えるための第一歩になります。
それでも100%完璧に見極めることはできないため、資金管理のルールを徹底することが長く市場で生き残るための最大の武器となります。
今回紹介した考え方を参考に、ぜひFintokeiの無料トライアルを活用して、実際にレンジ相場での取引を試しながらプロトレーダーを目指してみてください。
