レンジ相場とは|意外と難しいトレンド相場との見極め方を習得する

レンジ相場は相場全体の7割を占めると言われるほど、トレードをする際には必ず見かける相場状況です。
「レンジ相場で取引をすると何度も損切りにあってしまう。」
「そもそもレンジ相場とトレンド相場の見分け方が難しい。」
レンジ相場における価格変動はトレンド相場と違ってパターンが読みづらいので、上記のような悩みを持つ方も多いのではないでしょうか?
レンジ相場とトレンド相場を見分けるためには、ラインを引くだけでなく、インジケーターやテクニカル指標を組み合わせたり、出来高を確認したりすることが重要です。
さらにレンジ相場における王道手法である逆張りの勝率を高めるためには、6つのコツを抑えておく必要があります。
この記事では、レンジ相場の概要からトレンド相場の見分け方、稼ぐために抑えておきたいコツに至るまで以下の項目で詳しく解説します。
- そもそもレンジ相場とは
- レンジ相場とトレンド相場はどうやって見極めるのか
- レンジ相場では逆張り手法をメインに戦う
- レンジ相場で稼ぐために抑えておきたい6つのコツ
- レンジ相場の取引を実践するならFintokei
- まとめ
そもそもレンジ相場とは
レンジ相場とは、価格が一定の範囲内を上下に往復する状況のことであり、別名「ボックス相場」や「揉みあい相場」とも呼ばれます。
買い手と売り手の力が拮抗しているため、一方向に抜ける動きが出にくいのが特徴です。
逆にトレンド相場は、価格が一方向に伸び続ける局面を指します。レンジが続いたあと、新しい材料や出来高増加によって上下どちらかにブレイクするとトレンドに転換します。

逆にトレンド相場は、価格が一方向に伸び続ける局面を指します。レンジが続いたあと、新しい材料や出来高増加によって上下どちらかにブレイクするとトレンドに転換します。
またレンジ相場の種類はボックス型だけではなく、次のようなパターンも含まれます。
- 三角持ち合い:高値と安値が収束し、変動幅が徐々に狭くなる
- フラッグ:高値・安値が切り上がり/切り下がり、斜めに並行する
価格が大きく動かず一定の範囲で推移していれば「レンジ相場」と考えましょう。
レンジ相場とトレンド相場はどうやって見極めるのか
適切なトレード手法を選んで無駄な損失を減らしたり、利益を最大化したりするためにもレンジ相場とトレンド相場をしっかりと見分ける必要があります。
レンジ相場とトレンド相場の見分け方として、以下の3つを紹介します。
- 目立った高値や安値をラインで結ぶ
- インジケーターやテクニカル指標を活用する
- 出来高の減少を確認する
目立った高値や安値をラインで結ぶ
レンジ相場を見極める最も基本的な方法は、チャート上で目立った高値と安値をラインで結ぶことです。

描いたラインで何度も価格が反発し、その中で推移し続けている場合、レンジ相場が形成されていると判断することができます。
なお、上下に価格変動が激しい、または長い時間をかけて形成されたレンジ相場であるほど綺麗なラインを結ぶことが難しいです。
したがってレンジ相場における上下ラインは、ゾーン(価格帯の幅)として引いておくことがおすすめです。
インジケーターやテクニカル指標を活用する
ラインだけでなく、インジケーターやテクニカル指標もレンジ相場を見極めるために役立ちます。
レンジ相場を見分けるために役立つ代表的なインジケーターやテクニカル指標は、以下の通りです。
- 移動平均線
- ボリンジャーバンド
- RSI
- ATR
- フィボナッチリトレースメント
たとえば移動平均線の場合、横ばいであればレンジ相場、上下どちらかを向いていればトレンド相場と視覚的に分かりやすく見分けることができます。
またレンジ相場では、価格が移動平均線を上下に頻繁に行き来するといった特徴もあります。

このようにインジケーターやテクニカル指標も組み合わせることで、レンジ相場であるという判断の根拠がより強まります。
レンジ相場の見極めに役立つインジケーターについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
出来高の減少を確認する
レンジ相場とトレンド相場の見極めには、出来高の推移を観察することも役立ちます。
相場の方向感が乏しいレンジ相場では、市場参加者の売買意欲が減少して取引数も減るので、トレンド相場と比較して出来高が全体的に減少する傾向があるのです。

ただし、すべてのレンジ相場で出来高が減少するわけではなく、特に大きな値幅のレンジ相場ではトレンド相場と匹敵するほど出来高が高まるケースもあります。
したがって出来高はあくまで補助的な指標として、他のテクニカル指標と組み合わせて総合的に判断することが重要です。
レンジ相場では逆張り手法をメインに戦う
レンジ相場では、以下のような理由から逆張り手法をメインにすることがおすすめです。
- 価格が一定の範囲内で動くため、反発を狙いやすいから
- 順張りだとだましに遭いやすいから
レンジ相場では価格が上下のライン間で推移しやすいので、サポートライン付近では買い、レジスタンスライン付近では売りといった逆張りの手法が効きやすいです。
またレンジ相場で順張りをすると、レンジをブレイクしたように見えてもすぐに元の価格内に戻ってしまう「だまし」に遭いやすくなります。
取引が成功しやすく、かつリスクも抑えられるという点でレンジ相場では逆張り手法をメインに戦うようにしましょう。
レンジ相場で使える具体的な逆張り手法
レンジ相場ではサポートライン付近では「買い」、レジスタンスライン付近では「売り」エントリーを狙います。
エントリー時には、ラインにタッチしただけでなく、しっかりとラインでローソク足が反発して確定したことを確認することが重要です。
なぜなら反発を確認することで損切り位置も簡単に決められる上に、エントリー後にレンジ相場がブレイクしてしまうリスクを避けられるからです。

レンジ相場で稼ぐために抑えておきたい6つのコツ
レンジ相場では逆張り手法をメインに取引をしますが、勝率を高めるためには以下6つのコツを意識することが重要です。
- レンジ相場が続きやすい通貨ペアを選ぶ
- 上位足のトレンド方向のみのエントリーに絞る
- ボラティリティが低い時間帯に取引をする
- 2~3回サポレジにタッチしたら様子見をする
- チャートの時間足に合わせて取引スタイルを使い分ける
- 利益を欲張りすぎない
その1:レンジ相場が続きやすい通貨ペアを選ぶ
レンジ相場で安定した利益を出すためには、レンジ相場が続きやすい通貨ペアを選ぶことが重要です。
レンジ相場が続きやすい通貨ペアに共通する特徴は以下の通りです。
- 金利差が小さい
- 両国の経済状況や金融政策が類似している
- 合成通貨ペア
上記特徴に当てはまる通貨ペアの例として、「EUR/GBP」や「AUD/NZD」が挙げられます。
以下はEUR/GBPとAUD/NZDの月足チャートであり、どちらも約10年レンジ相場で推移し続けていることが分かります。

また主要な経済指標を控えている通貨ペアも、指標結果が発表されるまでの材料待ちでレンジ相場が続きやすい傾向にあります。
その2:上位足のトレンド方向のみのエントリーに絞る
レンジ相場は永遠に続くことはなく、いつかはブレイクしてトレンド相場に移行します。
レンジは上位足のトレンドに沿った方向に突破しやすいので、上位足への順張りを徹底していれば逆張りが損切りとなるリスクを抑えられるのです。
たとえば1時間足ではレンジ相場、日足では上昇トレンドを確認できた場合、レンジの下限での買いエントリーを徹底し、売りエントリーは避けます。
エントリーをする時間足の2つ上の時間足を目安に確認しておくようにしましょう。
その3:ボラティリティが低い時間帯に取引をする
ボラティリティ(価格変動)が高まるとトレンドが発生する確率が高まるので、レンジ相場で逆張りをする際はボラティリティが低い時間帯に取引をすることも重要です。
ボラティリティが高まりやすい以下のような時間帯は、なるべくレンジ相場での逆張りは避けるようにしましょう。
市場 | 時間帯(日本時間) | 概要 |
東京時間 | 10時前後 | 仲値の発表 |
ロンドン時間 | 16時~19時 | 欧州経済指標の発表 |
ニューヨーク時間 | 21時30分~翌1時 | 米国経済指標の発表やロンドンフィキシング |
ただし、ボラティリティの高まりがレンジブレイクのきっかけになる可能性があります。
上位足のトレンド方向のみに絞って取引をするのであれば、レンジ内で保有したポジションをそのまま持ち続けてより大きな利益を狙うといった判断も可能です。
その4:2~3回サポレジにタッチしたら様子見をする
レンジ相場における上下ラインに何度も価格がタッチすると、そのラインは徐々に破られやすくなり、レンジブレイクの可能性が高まります。
なぜならレンジ相場が継続するほどエネルギーが蓄積され、急激なトレンドが発生する可能性が徐々に高まるからです。
したがって、ラインを使った逆張りは2~3回を目安としておき、4回目以降のタッチはトレンド発生の可能性を警戒して取引を避けるようにしましょう。

その5:チャートの時間足に合わせて取引スタイルを使い分ける
レンジ相場を確認できたチャートの時間足に合わせて適切な取引スタイルを選ぶことが重要です。
たとえば5分足のような短期足で確認できたレンジ相場で、数日~数週間ポジションを保有するスイングトレードをしても意味がありません。
また、日足のレンジ相場でスキャルピングをする場合、本当は大きな利益を得られたかもしれないにも関わらず、早めに利益を確定してしまう可能性が高まります。
以下を参考に、チャートの時間足に合わせた取引スタイルの使い分けを意識しましょう。
- 1分足~5分足 → スキャルピング(短時間の値動きを狙う)
- 15分足~1時間足 → デイトレード(1日以内のトレード)
- 4時間足~週足 → スイングトレード(数日~数週間のトレード)
その6:利益を欲張りすぎない
レンジ相場内では価格がランダムに変動するので、あまり大きな利益を狙いすぎないことが重要です。
利益を欲張りすぎると価格が建値まで戻ってくる可能性が高まるので、レンジの中央付近を一旦の利益確定目安とすることがおすすめです。
レンジ相場はコツコツと小さな利益を積み重ねる場所、トレンド相場は大きな利益を狙う場所といった大前提を忘れないようにしましょう。
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まとめ
本記事では、レンジ相場の特徴や見極め方、稼ぐために抑えておきたいコツなどについて解説しました。
レンジ相場はトレンド相場よりも頻繁に出現するので、レンジ相場に関する知識を身に付けておくことは安定した取引をするためには欠かせません。
まずはラインを引いたり、インジケーターを使ったりすることから始め、次に出来高や他のテクニカル指標を確認するなどしてレンジ相場を見分ける練習をしておきましょう。
レンジ相場を見分けられるようになったら、今記事で紹介したコツを意識しつつ、王道の手法である逆張りの精度を高めていきましょう。
