フィボナッチの引き方が逆だとずれる理由|正しい引き方やコツを解説!

トレンド相場のエントリーとして最適な押し目や戻りを見極めたり、どこで利確すべきかを判断したりするためにフィボナッチツールは役立ちます。
しかし「フィボナッチの引き方がよく分からない」、「上から下?下から上?どっちが正しいの?」といった引き方でつまずく人も少なくありません。
結論として、トレンドの起点にフィボナッチツールの0%ライン、終点に100%ラインを合わせるとうまく引くことが可能です。
またフィボナッチリトレースメントは上下逆に引くと、23.6%ラインと78.6%ラインに若干の誤差が生じるので、正しい引き方を覚えておく必要があります。
この記事では、フィボナッチツールの基本的な引き方や、逆に引くと誤差が生じる原因、引く際の4つのコツなどを以下の項目で詳しく解説します。
- フィボナッチツールの基本的な引き方まとめ
- フィボナッチリトレースメントを逆に引くとどうなる?
- フィボナッチツールを引く際の4つのコツ
- フィボナッチの引き方を練習するならFintokei
- フィボナッチを自動で引いてくれるインジケーターもおすすめ
- まとめ
フィボナッチの数値については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫結局どれを使えばいい?フィボナッチリトレースメントの数値一覧
フィボナッチツールの基本的な引き方まとめ
代表的なフィボナッチツールである「フィボナッチリトレースメント」と「フィボナッチエクステンション」の引き方について解説します。
フィボナッチリトレースメントの引き方
フィボナッチリトレースメントは、トレンド中の押し目や戻りの水準を予測するために使われるツールです。
上昇トレンドでは安値から高値、下降トレンドでは高値から安値に向けてラインを引くことで、押し目買いや戻り売りのタイミングを判断できます。
具体的には、上昇トレンドの場合トレンドが始まった起点となる安値をフィボナッチリトレースメントの「0」になるようにして、高値に向かってドラッグをします。
すると0%が安値、100%が高値となるラインが描画され、押し目の基準となる38.2%、50%、61.8%などの比率のラインが表示されます。
下落トレンドの場合は逆です。トレンドが始まった起点となる高値をフィボナッチリトレースメントの「0」に合わせて、安値に向かってドラッグをします。
フィボナッチエクステンションの引き方
フィボナッチエクステンションは、利確目標を設定するために用いられるツールです。
フィボナッチリトレースメントと同様、上昇トレンドの場合は安値から高値、下降トレンドの場合は高値から安値に向けてラインを引きます。
具体的には、上昇トレンドの場合、トレンドの起点を選択して100%ラインをトレンドの終点となる高値に合わせるだけです。
下落トレンドの場合も同様に、トレンドの起点を選択して100%ラインをトレンドの終点となる安値に合わせるとフィボナッチエクステンションが表示されます。
フィボナッチリトレースメントを逆に引くとどうなる?
結論、フィボナッチリトレースメントは上下逆に引くと、23.6%ラインと78.6%ラインに若干の誤差が生じます。
以下の画像は、上昇トレンドを仮定してフィボナッチリトレースメントを正しく引いたものと、逆に引いたものを比較した画像です。
上下逆に引いた場合、正しい引き方をした場合と比べて23.6%ラインと78.6%ラインが若干下の価格帯になっていることが分かります。
正しい引き方と逆の引き方で差が出る理由
正しい引き方と逆の引き方で差が出る理由は、フィボナッチリトレースメントが全体の値幅を「100%」として押し目や戻りを測るツールであるからです。
38.2%と61.8%、50%と50%ラインは足して「100%」になるので、正しい引き方と逆の引き方とではラインが対称になります。
一方で23.6%と78.6%ラインは足して「102.2%」になり合計が100%を超えるので、ラインは対称になりません。
多少の差ではありますが、細かなレート差で損をする可能性をなくすためにもできる限り正しい引き方で引くことを意識しましょう。
フィボナッチツールを引く際の4つのコツ
フィボナッチツールを引く際には、以下の4つのコツを意識するようにしましょう。
- 実体かヒゲかで迷ったらヒゲ先を基準に引く
- トレンドの始まりを始点に終わりを終点に設定する
- 相場の値動きに応じて引き直す
- 上位足のトレンドで引いたフィボナッチラインを優先する
実体かヒゲかで迷ったらヒゲ先を基準に引く
ローソク足のヒゲまで含めて引くべきか、それとも実体で止めるべきか迷った場合は、ヒゲ先(高値・安値の先端)まで引くのが基本です。
その理由は、相場では「最も意識される価格=天底になったヒゲの先」であるケースが多いからです。
ヒゲというのは、短時間でも「買い(売り)が限界まで届いた」位置であり、多くのトレーダーが注目している水準です。
その注目されている水準で価格が反転したという事実は、市場の転換点として重要な意味を持ちます。
フィボナッチはどこで価格が反発するかを予測するためのツールなので、市場が最も強く反応した事実に基づいてラインを引くことで、その精度を最大限に引き出すことができるのです。
トレンドの始まりを始点に終わりを終点に設定する
フィボナッチを引く際の始点と終点は、トレンドが明確に始まった場所=始点、そしてトレンドが一旦止まった高値(または安値)=終点に設定するのが基本です。
上昇トレンドであれば、押し目の底を始点に、直近高値を終点に引きます。
ここで迷いやすいのが「どの高値を終点にすべきか」ですが、過去にその価格帯で何度も反落している、あるいは明確な天井として機能している場合、その高値は信頼性が高いと判断できます。
上昇トレンドであれば、高値に水平線を引いておき、そのポイントに到達して反落した価格帯を一旦の終点として指定しておくとよいでしょう。
水平線の引き方については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫トレードで機能するサポレジの引き方5選|サポレジを使ったトレード手法も解説
相場の値動きに応じて引き直す
フィボナッチリトレースメントは一度引いたら終わりではなく、相場の動きに合わせて引き直すことも重要なポイントです。
特に新たな高値・安値が更新されたときは、最初に引いたラインが機能しなくなることも珍しくありません。
例えば、押し目買いを狙っていた場面で価格が想定していた61.8%ラインを大きく割ってしまった場合、トレンドが崩れたか、始点・終点の設定が間違っていたサインかもしれません。
引いたフィボナッチラインが効いていないと感じたら、そのままにせず引き直す柔軟さこそが取引精度を高めるコツです。
上位足のトレンドで引いたフィボナッチラインを優先する
フィボナッチラインを引く際は、4時間足や日足など上位足のトレンドを優先しましょう。
なぜなら、テクニカル分析は「多くの人が同じラインを見ている」ことで機能しやすいという特性があるからです。
特に上位足のラインは、短期トレーダーからスイングトレーダーまで幅広い市場参加者が注目しています。
その結果、ラインで「反発しそう」「売りを仕掛けよう」といった思惑が集中しやすく、結果的に価格が実際に反応しやすくなります。
その結果、取引判断がブレやすくなり、ラインの機能性や分析の精度も低下するリスクがあります。
まずは上位足で大きな流れをつかみ、そこに沿って下位足でエントリータイミングを探るというのが、安定したトレードを行う上で効果的です。
フィボナッチの引き方を練習するならFintokei
Fintokeiとは、個人トレーダーがプロトレーダーに挑戦する場を提供しているプロップファームです。
Fintokeiでは、デモ環境を使って仮想資金を運用していき、損失率を抑えつつ一定以上の利益率を達成することで公認のプロトレーダーになることができます。
Fintokei公認のプロトレーダーになると、データ提供料としてデモ口座における取引利益額をもとに報酬がトレーダーへ支払われます。
Fintokeiでは紹介したフィボナッチツールを活用できることはもちろん、フィボナッチについてより深く学べる動画やブログの学習コンテンツが豊富に用意されています。
Fintokeiのサービスを体験できる無料トライアルも実施していますので、フィボナッチの引き方を練習したい方はぜひ挑戦してみましょう。
Fintokeiについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫プロップファームFintokeiとは?おすすめする理由や始め方を紹介!
フィボナッチを自動で引いてくれるインジケーターもおすすめ
フィボナッチをどこに引けばいいのか分からない場合、自動でラインを引いてくれるインジケーターの力を借りるのも一つの手です。
例えば、Yesterday Fibo wAlertsというインジケーターは、前日の高安値に合わせて自動的にフィボナッチリトレースメントを描画してくれます。
さらにアラート機能もついており、各フィボナッチラインに価格が到達したシグナルをアラート音やメール送信、プッシュ通知で受け取ることが可能です。
フィボナッチを引く期間を自由に設定できる「Auto-Fibonacci」や、フィボナッチエクステンションも引いてくれる「Cybertrade Auto Fibonacci」など他にもインジケーターがあるので、自身のトレード目的に合わせて選んでみてください。
まとめ
この記事では、フィボナッチツールの正しい引き方を中心に、逆に引くことによるラインのズレや引き方のコツなどについて詳しく解説しました。
フィボナッチは、相場の押し目や戻り、利確ポイントを視覚的にとらえるために非常に有効なテクニカルツールです。
とはいえ、「どこに引けばよいのか分からない」と感じる初心者も多いはずです。
そのようなときは、自動で引いてくれるインジケーターやFintokeiの無料トライアルを活用して、実践的にフィボナッチの引き方を練習するのがおすすめです。
ぜひ本記事を参考に、フィボナッチを武器にした取引にチャレンジしてみてください。