大陽線の翌日は上がるって本当?見るべき3つの条件を紹介

「大陽線が出たから、翌日も上がるはず」そのような風にエントリーして、思わぬ損失を抱えてしまった経験はありませんか?

ローソク足の中でもとりわけ目を引く大陽線は、確かに強い買い圧力を示すシグナルです。

しかしその翌日の値動きには、大きく3つの典型的なパターンが存在し、中には大きな下落につながるケースもあるのです。

この記事では、大陽線の翌日にどのようなローソク足が出やすいのかを実際の相場で検証したうえで、環境認識の条件や損切りラインの決め方なども以下の項目で解説します。

  • 大陽線の翌日のローソク足は3パターンある
  • 大陽線の翌日のローソク足パターンを相場で検証
  • 大陽線の翌日を狙うなら確認しておきたい取引条件
  • 大陽線を使ったトレードの損切り設定方法
  • 大陽線を使ってFintokeiに挑戦する
  • まとめ

大陽線の翌日のローソク足は3パターンある

大陽線の翌日のローソク足は、大きく分けて以下の3パターンになる傾向があります。

  • トレンドが継続する
  • レンジ相場へ移行する
  • トレンドが転換する

その1:トレンドが継続する

最も代表的なのが、大陽線の翌日にも陽線が出現してトレンドが継続するパターンです。

大陽線の発生からは、好材料の発表や強いトレンドの発生によって市場全体の買い心理が高まっている状況が伺えます。

特にトレンドの初期段階で大陽線が出現した場合、まだ上値余地があると判断されるため買い心理の高まりが続き、翌日以降も上昇が続きやすい傾向にあります。

さらに上昇圧力が特に強い場合は、翌日がギャップアップで始まって急上昇が続くケースもあります。

その2:レンジ相場へ移行する

大陽線の翌日のローソク足が小さな陽線や陰線となって、トレンドは崩れないものの一時的にレンジ相場へ以降するパターンも少なくありません。

前日の大きな上昇によって一旦買いが出尽くし、トレーダーはその後の価格推移を見極めようとする「様子見」の心理が働くことがレンジ相場へ移行する仕組みです。

大陽線の翌日にレンジ相場へ移行する代表例が、はらみ足(インサイドバー)です。

大陽線発生後、次のローソク足はその実体内で推移し、上方向へブレイクすると上昇トレンド継続となります。

はらみ足については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

包み足とはらみ足とは?違いや見極めに役立つインジケーターも紹介

その3:トレンドが転換する

大陽線が出現したにもかかわらず、翌日に強い陰線が出て、相場が一気に下落へ転じるパターンも存在します。

特に高値圏では、最後の大陽線の出現によって買いのモメンタムがピークに達した結果、上昇が続かず売り勢力が巻き返すことでトレンドが転換してしまうのです。

高値圏での大陽線の翌日に、大陽線の実体を包み込むような大陰線が出現するパターンが、市場の流れが一変する代表的なシグナルとして知られています。

また翌日に下髭の長いローソク足が出現する「首吊り線」や、ギャップアップして十字線が出現する「宵の明星」などもトレンド転換を示唆するパターンとして有名です。

首吊り線については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

首吊り線とは?相場の天井を表す理由や成功確率を検証

大陽線の翌日のローソク足パターンを相場で検証

実際の相場で、大陽線の翌日にどのようなローソク足が出現しやすいのかを検証してみました。

検証条件は以下の通りです。

  • 銘柄:ドル円月足
  • 時期:2019年1月1日~2025年5月31日
  • 前月比2.0%以上上昇して終値が確定している
  • 実体よりもヒゲの長さが長い

上記の条件に合致する大陽線は合計15本出現しました。そして翌月のローソク足パターンを分類した結果は以下の通りです。

翌日のローソク足パターン回数
トレンドが継続する6回
レンジ相場へ移行する6回
トレンドが転換する3回

検証結果より、トレンドが継続するパターンとレンジへ移行するパターンが同程度に出現しやすいことが分かりました。

ただし2019年以降、ドル円は強い上昇トレンドにあったこともあることから、通常のトレンド相場であればレンジへ移行するパターンが出現する可能性が高いと考えられます。

一方、高値圏で出現した大陽線の直後には大陰線が出るパターンも多く見られました。したがって大陽線が出たからと言って楽観的に買い進むには注意が必要です。

大陽線の翌日を狙うなら確認しておきたい取引条件

検証結果からも分かるように、大陽線の翌日は「トレンド継続」または「レンジ移行」となるケースが多いので、順張りや押し目買いを前提とした戦略が有効です。

とはいえ、大陽線が出現したからといって、必ずしも相場が上昇し続けるとは限りません。そこで、以下の3つの条件が整っているのか事前に確認しておくことが重要です。

  • 相場全体が上昇トレンドであるかどうか
  • 高値圏で出現していないかどうか
  • 材料があり上昇が裏付けられているのか

相場全体が上昇トレンドであるかどうか

どれだけ大陽線が力強くても、相場全体が下降トレンドであれば反発は一時的に終わる可能性が高く、リスクの高い取引になります。

相場全体が上昇トレンドであるかどうかを確認するための最もシンプルな方法は、移動平均線を活用することです。

たとえば20SMAや50SMAといった中長期の移動平均線が右肩上がりであり、かつ現在のローソク足がその上に位置していれば上昇トレンドにあると判断できます。

さらに信頼性を高めるためには、主要な水平ライン(過去の高値やレジスタンス)をブレイクしているかも確認すると良いでしょう。

ローソク足が重要な抵抗ラインを実体で明確に突破している場合は、買い圧力が本物であり、トレンド継続の可能性が高まります。

移動平均線の設定方法や水平ラインの引き方については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

移動平均線のおすすめ設定を取引スタイル・手法別に紹介!注意点も解説

トレードで機能するサポレジの引き方5選|サポレジを使ったトレード手法も解説

高値圏で出現していないかどうか

取引銘柄にまだ上昇の余地があるかどうかを判断するためにも、高値圏で大陽線が出現していないかどうかも確認しておきましょう。

高値圏かどうかを判断するためには、過去の高値水準と比較することが基本です。

日足や週足、場合によっては月足で、これまでの抵抗となっていた価格帯に接近していないかを確認しましょう。

もし過去のレジスタンス水準を明確に超えていれば、価格は青天井となり上昇の余地があると判断できます。

また、RSIなどのオシレーター系インジケーターを併用するのも有効です。オシレーターが買われすぎを示していないのであればさらなる上昇を期待できます。

RSIの設定方法については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

RSIの期間設定のおすすめは「14」なのか?複数の設定を比較しポイントを解説

材料があり上昇が裏付けられているのか

大陽線が「何によって買われたのか」を確認することは、翌日のエントリー判断において欠かせません。

なぜなら、一時的な投機的上昇と材料に裏打ちされた持続的な上昇とでは、その後の値動きに大きな差が出るからです。

最も理想的なのは、経済指標の発表や政策変更など、ファンダメンタルズに基づく上昇材料があったケースです。

こうした銘柄は、その後も買いが続く可能性が高く、陽線の連続やトレンドの発展が期待できます。

ファンダメンタルズ分析が難しいという場合は、通貨強弱や出来高の増加の確認でもある程度取引根拠を強化できます。

ファンダメンタルズ分析のやり方や通貨強弱の確認方法ついては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

【簡単4ステップ】ファンダメンタルズ分析のやり方を解説!役立つツールも紹介

【Fintokei対応】無料で使える通貨強弱インジケーターのおすすめ3選

大陽線を使ったトレードの損切り設定方法

大陽線の翌日は必ずしも上昇するわけではないので、損切りをどこに設定しておくかを覚えることも重要です。

大陽線を根拠としたエントリーでは、主に以下2つの損切り設定をセオリーとします。

  • 大陽線の半値
  • 大陽線の始値や安値

前者はリスクリワードに優れた設定ですが、損切りラインが浅いためだましなどのノイズに引っかかるリスクがあります。

一方で後者は損失を大きく許容する代わりに、相場の大きなうねりを狙うことができます。

大陽線の半値

買い勢力が強い相場では、半値戻しまでの下落は押し目買いのチャンスと見なされます。

したがって、大陽線の実体部分の50%、すなわち始値と終値の中間価格に損切ラインを置きます。

一方で、ヒゲを含めると6割〜7割戻してから再上昇するケースも多いため、半値での損切りはノイズに引っかかりやすいというデメリットもあります。

したがって、だましに遭わないためにも、半値付近に水平ラインやサポートラインが重なるかどうか、または短期足チャートで上昇のチャートパターンが形成されるかも確認したうえで設定することをおすすめします。

大陽線の始値や安値

大陽線を使った損切のもう一つの基準が、始値または安値に設定する方法です。

このラインを損切の目安とする最大の理由は、始値や安値を下抜けた時点で大陽線の買い圧力が完全に否定されたと判断できるからです。

また、始値や安値は多くのトレーダーが意識する水準であり、ここを割り込むと売り注文が加速しやすくなる傾向もあります。

ただしこの方法は、損切幅が広くなるというデメリットもあるため、リスクリワード比の管理が重要です。

損切位置が深くなる分、エントリーポイントやポジションサイズを調整し、無理のないリスク管理を心がけましょう。

大陽線を使ってFintokeiに挑戦する

Fintokeiとは、個人トレーダーがプロトレーダーに挑戦する場を提供しているプロップファームです。

Fintokeiでは、デモ環境を使って仮想資金を運用していき、損失率を抑えつつ、一定以上の利益率を達成することでプロトレーダーになることができます。

Fintokei公認のプロトレーダーになると、デモ口座における取引利益額をもとにデータ提供料として報酬がトレーダーへ支払われます。

初期の取引資金や価格が異なる豊富なプランがFintokeiでは用意されており、最低1万円台からプロトレーダーへの挑戦を始められるのです。

今回紹介した大陽線を活用した取引手法は、Fintokei公認のプロトレーダーになるために役立つでしょう。

また、動画の学習コンテンツが用意されていたり、ブログでトレードの基礎知識が学べたりとトレーダーへの教育に力を入れている点もFintokeiの強みです。

無料トライアルも実施していますので、ぜひFintokeiにご参加ください。

Fintokeiについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

プロップファームFintokeiとは?おすすめする理由や始め方を紹介!

まとめ

この記事では、大陽線の翌日に出現しやすいローソク足パターンや実際の出現率、さらには損切設定方法までを丁寧に解説しました。

大陽線は買いのサインと捉えられがちですが、トレンドの継続だけでなく、レンジ相場や反転につながるケースもあるため安易なエントリーは禁物です。

相場全体のトレンドや高値圏でないかどうか、そして上昇の背景にある材料を見極めることが大陽線を活用した取引で勝率を上げる鍵となります。

今回ご紹介した損切設定の考え方も活用し、しっかりとリスク管理を行ったうえで、ローソク足から相場の流れを読み解いてみてください。

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