裁定取引とは?仕組みとメリット・デメリットをわかりやすく解説

裁定取引という言葉を聞いたことがあるものの、具体的な仕組みがわからないという人も多いのではないでしょうか。

「サヤ取り」や「アービトラージ」とも呼ばれるこの手法は、理論上は損失を出さずに利益を得られるとされています。しかし実際には、個人トレーダーが裁定取引だけで安定的に稼ぐのは容易ではありません。

この記事では、裁定取引の仕組みからメリット・デメリット、利益を伸ばすポイントまでわかりやすく解説します。

裁定取引(アービトラージ)とは

裁定取引とは、同一の価値を持つ商品に一時的な価格差(歪み)が生じた際、割高なほうを売り割安なほうを買うことで利益を得る取引手法です。

英語では「Arbitrage(アービトラージ)」と呼ばれ、「サヤ取り」という呼び方もされています。「安く買って高く売る」という商売の基本原理を応用しており、転売(せどり)に近いイメージです。

株式・FX・仮想通貨(暗号資産)・商品(コモディティ)など様々な市場で行われています。

裁定取引で利益が出る仕組み

具体例として、仮想通貨取引所間の価格差を利用したケースを見てみましょう。

取引所Aで1BTCが500万円、取引所Bで501万円が取引されている場合、Aで購入しBで売却すれば価格差の1万円が利益となります。同じビットコインでも取引所ごとに売買する人々の構成や取引量が異なるため、一時的な価格差から利益が得られる場合があるのが特徴です。

日本の株式市場では、日経平均先物と現物株式との間で裁定取引が頻繁に行われています。先物とは、将来の決められた日に、あらかじめ約束した価格で売買する取引のことです。先物の決済日(SQ)には現物価格と先物価格が必ず一致するため、その時点で価格差が利益として確定します。

ただし、こうした価格差は短時間で解消される傾向にあり、チャンスを見つけたら素早く行動することが求められます。

裁定取引を行うメリット

裁定取引には、一般的なトレード手法とは異なる独自のメリットがあります。以下、主なメリットを3つ紹介します。

高度な相場予測スキルが不要

裁定取引では「これから価格が上がるか下がるか」という未来のトレンド予測が不要です。通常のトレードではチャート分析や経済指標の読み解きなど、将来の値動きを予測するスキルが求められます。

しかし、裁定取引では現在発生している価格差を見つけて取引を行うため、テクニカル分析やファンダメンタルズ分析に頼らずに済むのが特徴です。「上がるか下がるか」の予測が外れて損失を出すリスクが構造的に低く、分析がシンプルになる点も魅力といえるでしょう。

低リスクで安定した利益を積み上げやすい

裁定取引では売りと買いをほぼ同時に行うため、相場の急変動によるリスクを受けにくい特徴があります。通常のトレードでは買いポジション保有中に相場が急落すると損失が発生しますが、裁定取引では両建ての状態となるため、相場全体が上がっても下がっても影響を抑えられるのが特徴です。

損失リスクを抑えつつ利益を狙えることが特徴で、理論上は「負けない」といわれるほど勝率が高く、コツコツ利益を積み上げられることから、機関投資家も採用している戦略とされています。

独自のアルゴリズムや自動売買と相性がよい

裁定取引は「価格差が発生したら買いと売りを同時に行う」という機械的な判断の繰り返しです。「ここで利益確定すべきか」といった主観的な判断が入りにくいため、感情に左右されずシステム化しやすいのが特徴といえます。

FXや仮想通貨市場は24時間動いているため、自動売買(bot)を活用すれば人間が休んでいる間もチャンスを逃さず取引を続けられます。

裁定取引のデメリットと注意点

裁定取引はリスクが低いとされていますが、実際にはいくつかのデメリットや注意点があります。甘い認識で取り組むと痛い目を見る可能性もあるため、事前にしっかり把握しておきましょう。

利益幅が小さく資金効率が低い

裁定取引の1回あたりの利益は薄利になることが一般的です。

価格の乖離は一時的なもので大きくなることは少ないため、投資資本対利益の比率は一般に0.1%程度とされています。たとえば、1,000万円の資金で0.1%の利益を得ても、1回の取引で得られるのは1万円程度です。

まとまった収益を得るには多額の資金が必要となり、少額では利益を積み上げにくい点がハードルとなるでしょう。

個人投資家にはハードルが高い

裁定取引で継続的に収益を上げているのは、高度な取引システムを備えたプロの機関投資家が中心です。彼らはシステムを駆使して市場の歪みを発見し、ミリ秒単位で注文を出せる環境を整えています。

一時的な価格差を利用するアービトラージでは、システムを利用して市場の歪みを発見し、即座にトレードする必要があります。個人が手動で取引する場合、注文を出す瞬間には価格差が解消されていることも珍しくありません。

実際にはリスクゼロではない

裁定取引は「リスクがない」といわれることもありますが、実際には複数のリスクが存在します。仮想通貨取引では送金に時間がかかり、着金を待つ間に価格差が消えたり、逆に損失が発生したりする可能性があります。

また、送金手数料や売買手数料がかさみ、利益がコストで相殺されるケースも少なくありません。価格差が1,000円あっても手数料が1,500円かかれば赤字になるため、売買益だけでなく、手数料を含めたトータルの損益を常に意識することが重要です。

裁定取引で利益を伸ばすには

裁定取引だけで安定した収益を得るのは簡単ではありません。利益を伸ばすために意識したいポイントを紹介します。

他の取引手法も学ぶ

裁定取引は市場の歪みを利用する手法のため、歪みがなければ利益を出せません。市場が効率化されるほど価格差は生まれにくくなり、チャンス自体が減少します。

価格差が存在すると多くのアービトラージ取引者が同様の取引を行うため、最終的には価格差が解消に向かうことが一般的です。そのため、トレンドフォローやスイングトレードなど値幅を狙える手法も身につけ、市場の歪みがない時でも利益を出せるようトレードの引き出しを増やしておくとよいでしょう。

トレードスタイルの選び方については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

⏩️Fintokeiにおけるトレードスタイルの選び方とは?コツやメリット・デメリットを解説

実践で相場観を磨く

価格差が発生しやすいタイミングには傾向があり、ボラティリティが高まる局面では市場間の歪みが生じやすくなります。ただし、こうした局面ではスリッページ(注文価格と約定価格の乖離)が発生しやすく、想定どおりの利益を得られないリスクもあります。

重要な経済指標の発表直後や市場参加者が少ない時間帯などに価格差が広がることもあるため、リスクを理解したうえでこうした特徴を把握しておくとよいでしょう。

この感覚は書籍や動画で学ぶだけでなく、実際にチャートを見て経験を積むことで養われるものです。まずはデモトレードで練習を重ね、相場観を磨いていくことが上達への近道といえます。

デモ環境でトレードを学べるFintokeiとは

裁定取引をはじめとしたトレードスキルを磨くには実践的な環境での練習が欠かせませんが、いきなり自己資金を投じるのはリスクが伴います。そこで注目したいのがプロップファームという形態です。ここでは、Fintokeiのサービスを紹介します。

実資金を使わずにトレードを学べる

Fintokeiは、デモ環境で仮想資金を使ってトレードを行うプロップファームです。プロップファームとは、トレーダーへ資金提供を行って取引を専門に行う金融会社であり、2008年以降欧米を中心に注目を集めています。

プロップファームは、自己資金を入金する必要がないため、失敗しても借金を背負うリスクがありません。Fintokeiには初心者向けの「入門プラン」、本格的な挑戦ができる「チャレンジプラン」、上級者向けの「速攻プロプラン」など複数のプランが用意されています。

チャレンジプランでは条件をクリアすることでプロトレーダーとして認定され、デモ口座での取引利益額を基にした報酬を受け取れる仕組みです。

豊富な学習コンテンツで学べる

Fintokeiでは初心者向けの基礎講座から実践的な戦略まで、質の高い学習コンテンツを無料で提供しています。

経済指標の見方やリスク管理の方法など、プロトレーダーに必要な知識が網羅されている点も特徴です。ブログや動画で学んだ内容をデモトレードで実践し、スキルを磨きながらプロを目指せる環境が整っています。毎月開催されるデモトレードコンテストに参加すれば、他のトレーダーと競い合いながら腕を磨くことも可能です。

まとめ

裁定取引は、同一商品の価格差を利用してリスクを抑えながら利益を狙える手法です。

相場の方向性を予測する必要がなく、理論上は負けにくいとされています。

しかし実際には、利益幅が小さく資金効率が低いこと、スピード勝負で個人には不利な側面があることも理解しておく必要があります。裁定取引の考え方を身につけつつ、トレンドフォローなど他の手法も学んでスキルの幅を広げていきましょう。Fintokeiのデモ環境で実践経験を積み、プロトレーダーへの第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

最速でプロトレーダーへ!高額資金での取引をスタートしませんか?